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髙橋 昂輝 タカハシ コウキ

所属
経済学部
経済学科
職名准教授
Last Updated :2021/09/11

研究者基本情報

基本情報

    科研費研究者番号:40806345
    ORCID ID:0000-0003-4542-3747

学歴

  • 2014年 - 2017年, 日本大学, 大学院 理工学研究科
  • 2016年 - 2016年, クイーンズ大学, 運動科学・健康科学研究科
  • 2012年 - 2014年, 駒澤大学, 大学院人文科学研究科
  • 2007年 - 2012年, 駒澤大学, 文学部

学位

  • 博士(理学)
  • 修士(地理学)
  • 学士(地理学)

所属学協会

  • 日本地理学会
  • 人文地理学会
  • 地理空間学会
  • 日本島嶼学会
  • American Association of Geographers
  • Canadian Association of Geographers

経歴

  •   2021年09月,  - 現在, ヴィクトリア大学, 公衆衛生・社会政策学部, 客員研究員
  •   2021年09月,  - 現在, 独立行政法人日本学術振興会, 海外特別研究員
  •   2019年04月,  - 現在, 香川大学, 経済学部, 准教授
  •   2017年04月,  - 2019年03月, 香川大学, 経済学部, 講師
  •   2014年04月,  - 2017年03月, 独立行政法人日本学術振興会, 特別研究員(DC1)

研究活動情報

研究分野

  • 人文・社会 / 人文地理学
  • 人文・社会 / 地理学
  • 人文・社会 / 地域研究

研究キーワード

    島嶼, BIA, Business Improvement Area, Business Improvement District, BID, 移民, エスニシティ, 都市, 離島, カナダ, アメリカ合衆国, 移住

論文

  • 山口県周防大島町における観光の特徴と架橋を介した交通流動, 高橋昂輝, 香川大学経済論叢, 92, (4) 259 - 297,   2020年03月
  • 奄美大島におけるIターン者の選別・受入を通じた集落の維持―瀬戸内町嘉鉄にみる「限界集落論」の反証―, 高橋 昂輝, E-journal GEO, 13, (1) 50 - 67,   2018年03月, [査読有り]
  • Toronto’s Little Portugal: gentrification and social relations among local entrepreneurs, Koki Takahashi, Urban Geography, 38, (4) 578 - 605,   2017年, [査読有り]
  • バージェス時代の多民族都市シカゴを記憶する移民博物館, 矢ケ﨑 典隆, 高橋 昂輝, 歴史地理学 = The Historical geography, 58, (4) 1 - 22,   2016年09月, [査読有り]
  • 北米都市の業務改善自治地区BID : トロントにみるローカルガバナンスとエスニックブランディング, 高橋 昂輝, 地理空間 = Geographical space, 9, (1) 1 - 20,   2016年06月, [査読有り]
  • Little Portugal and the Changing Spatial Structure of the Portuguese Community in Toronto, Koki TAKAHASHI, Geographical review of Japan series B, 88, (1) 1 - 22,   2016年02月, [査読有り]
  • エスニック・タウンの空間的・社会経済的構造の多様性 : トロントのイタリア系・ポルトガル系を事例に, 高橋 昂輝, 新地理, 61, (3) 1 - 18,   2013年12月, [査読有り]
  • 鶏飯誕生, 須山 聡, 高橋 昂輝, スヤマ サトシ, タカハシ コウキ, Suyama Satoshi, Takahashi Koki, 地域学研究, (26) 53 - 72,   2013年03月, [査読有り]

Misc

  • 災害・パンデミックと架橋島における「移動/観光」:現代周防大島の脆弱性と可能性, 髙橋 昂輝, 月刊「地理」2021年8月号, 92 - 100,   2021年07月26日, [依頼有り]
  • 移民の島の観光戦略, 高橋 昂輝, 日本地理学会発表要旨集, 2020, (0), 363 - 363,   2020年

    周防大島とハワイとの関係史は,1885年の第1回官約移民に遡る。アメリカ合衆国で南北戦争が勃発して以降,ハワイにおいてサトウキビ生産の需要が増加した。サトウキビ産業における労働者の不足を補うため,ハワイ政府は日本政府に移民の送り出しを求めた。この結果,日布渡航条約が締結され,1885〜1894年までの10年間に合計26回の移民の送り出しが行われ,29,084人が日本からハワイに渡った。山口県からは,広島県に次いで2番目に多い10,424人が渡航し,このうちの約4割に相当する3,913人を周防大島出身者が占めた。このことから,明治期以降,周防大島は送り出し地域としての「移民の島」と捉えられた。

    第二次大戦以降,周防大島の人口は減少し,少子高齢化が進行した。1976年の大島大橋の架橋,1996年における同橋の通行無料化は,若年者の島外流出を促進したとも考えられる。2015年において,周防大島町の高齢化率は51.9%に達した。こうした地域的課題に直面するなか,今日,周防大島では,U・Iターン者の積極的な受け入れ,都市部の小中学生・高校生を対象とした体験型教育旅行の実施にくわえ,ハワイとのつながりを活用した観光・地域振興策が実施されている。本報告は,移民の送出地として,ハワイ諸島との歴史的つながりを有する周防大島において,近年,観光・地域振興の手段として「ハワイ」が用いられる様態を明らかにする。

    2004年以前,周防大島の島内には,大島町,久賀町,橘町,東和町の4町が存在し,合わせて大島郡を形成していた。2004年の合併により,これら4町は周防大島町となった。1963年6月22日,大島郡は,移民の送出・受入という互いの歴史的関係性から,ハワイ州のカウアイ郡と姉妹島縁組を締結した。その後,現在まで両島の間では文化交流が継続している。姉妹島縁組が結ばれたこの年以降,周防大島では,ALOHA Biz(以下,アロハビズ)が導入されてきた。アロハビズは,自治体による取り組みであり,毎年6月22日から8月31日の間,役場,郵便局,観光施設などの職員はアロハシャツを着用して勤務する。これにより,島外者のみならず,地域住民に対しても周防大島とハワイとの関係を意識付け,再確認させる。

    1988年に島内西部で着手されたリゾート開発計画「長浦開発構想」は,周防大島に"ハワイらしい"景観を醸成する嚆矢となった。同計画は,旧4町と民間の開発業者などの共同出資による第3セクター方式での開発であった。開発用地は,主にスポーツ施設と宿泊施設の2つに分けられ,宿泊施設の計画は主に民間業者に委ねられていた。しかし,バブル経済の崩壊に伴い,業者が倒産すると,計画の形成主体は町側へと移った。民間業者は,イギリス風の宿泊施設の建設を予定していたが,町は地域の歴史を踏まえ,ハワイ風の宿泊施設を建造する方針に転換した。方針が決まると,自治体職員一行は,姉妹島関係にあるカウアイ島を訪れ,建物や植生についての視察を行った。この視察をもとに,1997年,グリーンステイながうら(以下,GN)が竣工した。GNのテーマは「カウアイ島の風が吹く瀬戸内アロハリゾート」である。敷地内には,南洋であるハワイを想起させる樹木が植えられるとともに,ハワイの民家を基に設計されたコテージ,カウアイ島の庁舎を模したビジターセンターなど,ハワイらしい景観が表現される。

    2008年,周防大島観光協会が発足すると,「瀬戸内のハワイ」のキャッチコピーが考案され,その後,ハワイの舞踊であるフラのイベントが企画された。このイベントは「サタデーフラ」と命名され,2008年以降,毎年7〜8月の土曜日に島内各地で開催されている。瀬戸内のハワイというフレーズは,移住行動が必然的に内包する2つの空間性を同時に表すとともに,周防大島が有する移民送出地としての歴史性・時間性をも含みもつ。観光協会は,周防大島が有する諸要素のうち,瀬戸内海とハワイという2つの要素を選び取り,つなぎ合わせて,ハワイとのつながりを活用した観光振興に取り組んでいる。

  • トロントの高齢ポルトガル系移民による二地域居住と環大西洋生活圏の形成, 高橋昂輝, 日本地理学会発表要旨集, (93), 154,   2018年03月10日
  • トロントにおける選挙と移民街の変化, 高橋昂輝, 地理誌叢, 58, (2), 43,   2017年03月
  • トロントの高齢ポルトガル系移民による二地域居住と環大西洋生活圏の形成, 高橋 昂輝, E-journal GEO, 12, (1), 188 - 189,   2017年
  • 2014年トロント市議会議員選挙におけるポルトガル系議員の活動とエスニック住民の居住分散, 高橋 昂輝, 日本地理学会発表要旨集, 2015, (0),   2015年
    2014年10月27日,トロント市地方選挙が実施された。同選挙では,小選挙区毎の住民投票によって,市長,市議会議員,教育委員会理事が選出される。議員選挙においては,市内全44選挙区から,各1名の議員が選出される。本発表では,ポルトガル系住民の集住地区に合致する,第18区(ward 18)を取り上げ,選挙区内における集住形態の変化とポルトガル系議員の選挙活動に焦点を当てる。 北米の都市では,これまでもエスニック集団の居住地域と選挙区の関係が議論されてきた。しかし,それらの大半は,計量的手法に依拠した政治地理学的研究であった。本発表は,単一のエスニック集団に注目するとともに,特定の選挙区をインテンシブに調査することにより,現職のポルトガル系議員の選挙活動とポルトガル系地域住民との関わりを明らかにする。現地調査は2014年6月,および10月に実施した。現地では,聞き取り,参与観察,景観観察,および資料収集をおこなった。Globe and Mail
  • トロントのポルトガル系社会における空間構造の変容, 高橋 昂輝, 日本地理学会発表要旨集, 2014, (0),   2014年
    近年,エスニック・タウンの観光地化や機能の変化が指摘されてきた。時間の経過に伴い,エスニック集団の居住機能はエスニック・タウンから離脱するが,域内にはその後もエスニック・ビジネスなど一部の機能が残存する。したがって,エスニック・タウンはその形態を変えるものの,エスニック集団にとって一定の中心性を維持する。Zelinsky and Lee(1998)によれば,現代の都市においてエスニック集団は居住,就業など活動の内容に応じて異なる空間を利用しつつも,エスニシティを共通項として社会的な結合を保持する。エスニック集団の諸機能を要素として,一体のエスニック社会が形づくられることから,居住,エスニック・ビジネス,エスニック組織など各機能の空間配置を複合的に捉えることはエスニック社会の空間構造の変容を明らかにすることに通ずる。<br> 本発表で取り上げる,トロントのポルトガル系集団は移住から約50年を経て,世代交代期を迎えている。本発表
  • トロントにおけるリトルポルトガルの脱ポルトガル化, 高橋 昂輝, 日本地理学会発表要旨集, 2014, (0),   2014年
    従来,都市の移民街に関する研究は,居住,事業所,コミュニティ施設の分布など,エスニック集団内部の物理的構成要素から捉えられてきた。しかし,近年,欧米の諸都市ではジェントリフィケーションが進行し,移民街をはじめとしたダウンタウン周辺に対するホスト社会住民の居住選好が指摘されている。すなわち,近年における移民街の変容を明らかにするためには,エスニック集団内部の変化のみならず,集団外部(ホスト社会)の動きと連関して考察することが求められている。また,ジェントリフィケーションの進行過程において,エスニック集団とジェントリファイアーは空間的に混在すると考えられ,両者の関係性に注目することにより,都市空間の変容をより詳細に描出できると考えられる。<br> トロントにおいても,ダウンタウン周辺部に移民街が形成されたが,近年,ホスト社会住民の都心回帰現象が進展している。その結果,ダウンタウンに隣接するリトルポル
  • トロントにおけるポルトガル人街の出現とその変容, 高橋 昂輝, 日本地理学会発表要旨集, 2013, (0),   2013年
    本発表の対象は,トロントのポルトガル人街である。当該地域の出現とその空間的移動,および質的変容の過程を明らかにすることが本発表の目的である。トロントにおけるポルトガル系移民の歴史は,1950年代以降に確認される。単身男性を中心とした初期のポルトガル系移民は,トロントに定着するとポルトガルから家族を呼び寄せた。これにより1960~70年代において,トロントのポルトガル系移民は急増する。同時期におけるポルトガル系移民急増の背景には,ポルトガル国内の政治情勢が大きく関係した。1930年代以降,ポルトガルではサラザールを中心とした独裁的政権体制が執られており,ポルトガル国民は貧困に窮していた。さらに,1961年アフリカ植民地において開戦された独立戦争は74年まで続き,ポルトガルの財政および国民生活を苦しめた。また,徴兵制度により,多くの若年男性は戦地に出兵することとなった。このようなポルトガル国内の政治的・社会的問題を背景

書籍等出版物

  • 離島研究VI, 平岡昭利監修, 須山 聡, 宮内久光, 助重雄久編著, 分担執筆, 鹿児島県奄美大島におけるIターン者の選別・受入を通じた集落の維持—瀬戸内町・嘉鉄にみる「限界集落論」の反証—, 海青社,   2018年10月, ISBN:9784860993344
  • 移民社会アメリカの記憶と継承—移民博物館で読み解く世界の博物館アメリカ—, 矢ケ﨑典隆編, 分担執筆, シカゴの移民博物館―移民と移民街の記憶―,シカゴ市の都市政策と移民街の観光地化, 学文社,   2018年03月, ISBN:9784762027857

講演・口頭発表等

  • 移民の島の観光戦略—瀬戸内のハワイ・周防大島の創造—, 高橋昂輝, 日本地理学会春季学術大会,   2020年03月27日
  • 北米都市における選挙とエスニック集団—2018年トロント市議会議員選挙に向けて—, 高橋 昂輝, 公益社団法人日本地理学会秋季学術大会(都市地理学研究グループ),   2018年09月23日, 招待有り
  • 塩飽諸島の広島・茂浦における集落点検, 高橋 昂輝, 香川地理学会研究会,   2018年07月15日
  • トロントの高齢ポルトガル系移民による二地域居住と環大西洋生活圏の形成, 高橋 昂輝, 日本地理学会春季学術大会,   2018年03月22日
  • トロントにおける業務改善自治地区BIAとエスニックネイバーフッド, 高橋 昂輝, 日本地理学会春季学術大会(エスニック地理学研究グループ),   2017年03月29日, 招待有り
  • トロントのポルトガル系移民とその送出地域―アソーレス諸島とマデイラ諸島を中心に―, 高橋 昂輝, 日本地理学会秋季学術大会(離島地域研究グループ),   2016年10月01日, 招待有り
  • シカゴの移民博物館とバージェスの時代, 矢ケ﨑 典隆, 高橋 昂輝, 第59回歴史地理学会大会,   2016年06月05日
  • Continuation and Reorganization of Rural Communities by I-turn Residents in a Japanese Remote Island: A Case Study of Katetsu Village, Amami- Oshima Island., TAKAHASHI Koki, Canadian Association of Geographers Annual Conference,   2016年05月
  • Changing Ethnic Neighborhood and Social Relations among Local Entrepreneurs in Toronto's Little Portugal., TAKAHASHI Koki, International Geographical Union 2015 Regional Conference,   2015年08月
  • 2014 年トロント市議会議員選挙におけるポルトガル系議員の活動とエスニック住民の居住分散, 高橋 昂輝, 日本地理学会春季学術大会,   2015年03月
  • 多民族都市トロントと営力としての移民集団, 高橋 昂輝, 日本大学地理学会第2回例会:「移民がつくる多様な北アメリカ―地誌学のアプローチを考える―」,   2014年10月18日, 招待有り
  • トロントにおけるリトルポルトガルの脱ポルトガル化, 高橋 昂輝, 日本地理学会秋季学術大会,   2014年09月20日
  • Little Portugal and Changing Spatial Structure of Portuguese Community in Toronto., TAKAHASHI Koki, The 9th Korea-China-Japan Joint Conference on Geography,   2014年07月
  • トロントのポルトガル系社会における空間構造の変容, 高橋 昂輝, 日本地理学会春季学術大会,   2014年03月
  • Observation of Portuguese Islanders in Toronto: Viewpoint on Directories of Ethnic Associations., TAKAHASHI Koki, Canadian Association of Geographers Annual Conference,   2013年08月
  • トロントにおけるポルトガル人街の出現とその変容, 高橋 昂輝, 日本地理学会春季学術大会,   2013年03月
  • エスニックタウンの多様な存立形態—トロントのイタリア系・ポルトガル系を事例として—, 高橋 昂輝, 2011年度(第60回)全国地理学専攻学生卒業論文発表大会,   2012年03月19日
  • 鶏飯誕生第2報―郷土料理へのまなざし―, 高橋 昂輝, 須山 聡, 日本島嶼学会2011年年次大会,   2011年09月11日

受賞

  •   2018年06月, 地理空間学会, 奨励賞
  •   2014年05月, 日本学生支援機構, 特に優れた業績による返還免除(全額)

競争的資金

  • 多文化主義国家カナダにおけるエスニシティの空間的商品化と私的政府BIAの役割, 日本学術振興会, 海外特別研究員事業,   2021年09月 - 2023年09月
  • 国際共同研究による持続可能な都市発展モデルの構築—都市発展と縮退受容を両立する都市像の実現を目指して—, トヨタ財団, 研究助成プログラム「社会の新たな価値の創出をめざして」,   2020年04月 - 2022年03月
  • ジェントリフィケーションの影響に注目した移民地区における選挙地理学的研究, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 若手研究,   2018年04月 - 2022年03月, 本研究の目的は,カナダ・トロント市における近年の都市変容が移民地区に与える影響を,選挙に焦点を当てて明らかにすることである。2018年度は,7月以降,オンタリオ州の首相で進歩保守党党首のD.フォードにより,10月に控えたトロント市議会議員選挙への介入が起こった。この結果,トロント選挙区界検討委員会(Toronto Ward Boundary Review)が推奨してきた47区47議席での実施案から,選挙直前において,25区25議席へと区割りと議席数が変更された。本年度は,こうした州政府・市政府間での市議会議員選挙を巡る予期せぬ出来事に関して,ニュース記事や裁判結果などを中心に分析をおこなった。9月に和歌山大学で催された,2018年日本地理学会秋季学術大会(都市地理学研究グループ)において,この成果を報告した。 10月末の選挙期間中には,トロント市内でフィールドワークを実施した。地元の有力新聞とエスニック新聞にくわえ,候補者の選挙フライヤーなどを収集した。また,トロント市当局者などへのインタヴューも遂行した。2014年までトロント市議会議員を務め,同年の市長選で敗れたD.フォードにとって,トロント市政への介入は,個人的な政敵への恨みを晴らすとともに,市議会から革新系議員を減らす試みであったともいわれる。これに対し,市中心部に多い革新系候補者は,立候補区および立候補宣言の時期を調整するなどし,結束して対応したことがわかった。また,トロント市中心西部のポルトガル系移民地区から選出される現職議員は,全体の80%以上の得票を得て,圧勝で三選を果たした。2019年度においては,当初の研究計画に沿い,GISによる小地域分析とトロント市公文書館での資料収集を実施し,研究目的の達成を目指す。
  • ネオ内発的発展論に基づく「限界集落」の生存戦略の構築―住民との協働による実践―, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究,   2016年04月 - 2020年03月, ネオ内発的発展論に基づいた住民主体の集落維持に向けて,具体的な方法論が構築されつつある。鹿児島県奄美大島の宇検村,岐阜県郡上市和良地区,および香川県丸亀市の塩飽本島において集落点検の拠点が形成され,住民・研究者・学生の協働ネットワークによる議論が継続的に進行している。 本研究の成果として,上記3地区においては,集落の生活環境改善と交流人口の拡大を企図したさまざまな提案が実現されてきた。たとえば宇検村においては,耕作放棄地を利用したキャッサバ栽培や,ヤギによる除草,トウガラシを作付けすることによるイノシシ防除が実際に試みられている。また,地域の祭礼を継続するために他出子の子弟を参加させるプロジェクトが進んでいる。 一方,実践を続けていく上で新たな問題も認識されてきた。すなわち,さまざまなアイデアは提案できるものの,それを実際に行動に移すことの困難性である。高齢化が進展し,人口規模が縮小した集落では,担い手となりうる青壮年の人材が少なく,また,意欲的な青壮年の意見を集落内部で否定する傾向が強い。その背景には,現状に対する肯定感があり,問題を抱えつつも自分たちの暮らしが成り立っていることをよしとする考えが横たわっている。 こうした現状肯定感は,自分たちの世代に限っては,という暗黙の前提の上に成り立つ。地域そのものの安定的な継続や維持は,もはや自分たちの関知するところではないという意識を多くの住民が共有している。 学問としての限界を感じつつも,こうした住民の意識を変えるきっかけを今後模索する必要がある。
  • トロントの高齢ポルトガル系移民による二地域居住と環大西洋生活圏の形成, 公益社団法人日本地理学会, 斎藤功研究助成,   2016年04月 - 2017年03月
  • ホスト社会における移民集団の適応・同化に関する地理学的研究, 日本学術振興会, 特別研究員事業,   2014年04月 - 2017年03月, 本年度は,4月上旬から7月下旬までの約3ヶ月半の間,カナダに滞在し,調査研究をおこなった。この間,現地研究者が主導する日系移民と戦時中の強制収容に関する研究プロジェクトに招待を受け,カナダ西海岸において研究集会,ワークショップなどにも参加した。 ハリファックスで開催された,カナダ地理学会年次大会では,日本国内の地域の事例として,奄美大島における移住者の増加とそれに伴う地域変容について発表をおこなった。また,歴史地理学会大会において,シカゴの移民博物館とバージェスの都市モデルに関する研究を発表した。このように,トロントのポルトガル系コミュニティのみならず,日本国内の地域やアメリカ合衆国の都市,さらにはカナダ西海岸の他のエスニック集団の事例についても並行して研究を進めることにより,幅広い視点で移民と地域との関係を議論する視点を養うことができた。 トロントにおいては,約1ヶ月間のフィールドワークを遂行した。近年,高齢化している移民一世を対象に聞き取りと質問票調査を実施し,トロントとポルトガルにおける二地域居住の実態を検討した。その成果は,日本地理学会秋季学術大会において報告した。また,日本大学地理学会秋季学術大会では,「トロントにおける選挙と移民街の変化」を発表し,日本大学地理学会同窓会特別賞(大学院生部門)を受賞した。さらに,日本地理学会春季学術大会においては,「トロントにおける業務改善自治地区BIAとエスニックネイバーフッド」を報告した。 研究論文に関しては,「北米都市の業務改善自治地区BID」が地理空間9(1)に,「バージェス時代の多民族都市シカゴを記憶する移民博物館」が歴史地理学58(4)に,“Toronto's Little Portugal”が Urban Geography38(4)にそれぞれ掲載された。これらはすべて査読付きの学術雑誌である。

教育活動情報

担当経験のある科目

  • 地理学(夜間主):移民・エスニシティの地理学, 香川大学
  • コース概説科目, 香川大学
  • 演習, 香川大学
  • プロゼミナール, 香川大学
  • 大学入門ゼミ, 香川大学
  • 北アメリカ地誌, 香川大学
  • 地理学(昼間主):移民・エスニシティと都市空間, 香川大学
  • 観光地理学, 香川大学
  • 地域研究論, 香川大学