Study of Regional Strategy Model Promoting Meso-level Community
Japan Society for the Promotion of Science:Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
Date (from‐to) : 2020/04 -2025/03
Author : 西中 美和; 増田 央; 原 真志; 沼田 秀穂; 佐藤 勝典; 吉澤 康代
本研究では,地域のwell-beingをめざすメソレベル・コミュニティ形成を促進するための「地域戦略の概念モデル」と,モデルを適用するための「戦略策定フレームワーク」を構築することを最終目的としている.2020年度は,先行研究を行い,研究の位置づけを行った.その中で,本研究における well-being の定義を行い,構築モデルの最終目的の明確化を行った.本研究における well-being は,personal well-being と social well-being のバランスを考慮したものであり,社会の中で(将来のためにも)より良く生きるということが幸せである,という定義である.次に,研究対象範囲は地域であり,コミュニティレベルを想定するとした.つまり,ミクロ組織とマクロ組織の中間(メソ)における well-being を考える.また,従来の「メゾ」を「メソ」と変更した(研究課題名は変更なし).理論ベースを,経営学の知識ベース論とサービス論とし,それらと本研究の関係性として,知識ベース論は,サービス論で使用する資源を準備する段階での適用理論であるとした.サービス論では,知識ベース論で準備した知識を用い,共創により,well-being を目指すネットワークを構築するモデルを形成するとした.メソレベル・コミュニティにおける well-being を目指すモデルと位置付けたことは,サービス分野において新規性が高い.研究の全体設計ができたところで,地域ネットワーク形成研究を想定した研究チーム体制を構築した.事例として,地域における芸術祭をとりあげ,対象事例におけるデータの取得を行う手続きと取得を行った.成果実績としては,人工知能学会全国大会での発表,日本ナレッジ・マネジメント学会のジャーナル誌への投稿・掲載,発表がある.