東アジアにおけるサブリージョナル・ガバナンスの研究:拡大メコン圏形成過程を事例に
日本学術振興会:科学研究費助成事業
研究期間 : 2013年04月 -2017年03月
代表者 : 多賀 秀敏; 佐渡友 哲; 高橋 和; 若月 章; 大津 浩; 柑本 英雄; 臼井 陽一郎; 宮島 美花; 五十嵐 誠一; 福田 忠弘; 森川 裕二; 中山 賢司; 吉川 健治; 佐藤 幸男; 佐藤 幸男; 笹岡 雄一; 竹村 卓; 奥迫 元; 堀内 賢志; 峯田 史郎; 小松 寛
本研究は、冷戦後の国際秩序において広域越境地域協力(サブリージョン)の果たす役割の重要性に着目してきた。その一つ、拡大メコン圏(Greater Mekong Subregion)では、当事国・周辺国の国家戦略と結びつき、緊張的あるいは協調的なフィールドとなりうる事実が観察された。研究調査を通じてさらに明らかとなったのは、拡大メコン圏発展に伴う中国、タイ、ベトナム等における中央・地方関係の変化と多様な非国家行為体の関与である。その結果でもある「下」からの新たな越境的公共空間の拡大が、主権国家体系と安全保障秩序を変容させつつある実態も部分的に確認された。