脳循環酸素代謝変化を指標とした新しい新生児蘇生法の確立
日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
研究期間 : 2017年04月 -2021年03月
代表者 : 近藤 園子; 安田 真之; 小谷野 耕佑; 三木 崇範; 中村 信嗣; 日下 隆
今年度も前年度に引き続き低酸素虚血負荷後30分間における生体変化の解析を行った。すなわち心拍数、平均血圧、脳内Hb酸素飽和度について脳血液量と同様に病理組織学的脳障害との関係を調べた。結果は脳血液量以外のパラメーターはすべて組織障害を反映しなかった。これについては学術集会で発表を行った(第64回日本新生児成育医学会・学術集会, 2019.11, 鹿児島)。また、脳血液量とその他のパラメーターについても相関関係は認めなかった。また、臨床研究においても、生直後から新生児で時間分解分校装置を用いた脳循環酸素代謝変化モニタリングが測定精度が問題なく実施可能であることを論文発表した(Morimoto A, Measurement of the Absolute Value of Cerebral Blood Volume and Optical Properties in Term Neonates Immediately after Birth Using Near-Infrared Time-Resolved Spectroscopy: A Preliminary Observation Study. App Sci 2019)。さらに前年に引き続き症例数を増やして分娩形式の違いが生後15分間の心拍数、動脈血酸素飽和度、脳内Hb酸素飽和度、脳血液量に影響があるのかを調べた。結果は、経腟分娩(n= 21)が帝王切開児(n= 14)に比して生後5分間の脳血液量が優位に低下していることが分かった。しかし、他のパラメーターについては違いは認めなかった。