ビジュアルフィードバックを活用した熟練職人の技能継承のための教材に関する研究
日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
研究期間 : 2021年04月 -2024年03月
代表者 : 神田 亮; 後藤田 中; 米谷 雄介; 神田 かなえ; 蟹澤 宏剛; 赤木 亮太
本研究は,これまで暗黙知とされてきた建築業・建設業の熟練技能者や若手技能者などの技能を習熟度別に体系化し,技能を学ぼうとする学習者の習熟度に合わせた技能をICTによる支援で効率の良い技能継承を可能とする研究である.具体的には熟練技能者や若手技能者などの作業動作を蓄積し,分析し学習者の習熟度に応じた評価や,適切な動作指示がICTによる支援で直感的に効率よく行える技能継承システムを構築するものである.
2021年度の研究計画では,熟練技能者や若手技能者などの動作を撮影しデータを蓄積し,その動画を分析した上で定性的評価を行い,学習者の技能と熟練技能者の差を認識し,技能の継承をICTによる支援が可能となるシステムを構築することが計画されていた.実施状況としては,左官初学者に対して,動画でのフィードバックを行うことで,自分の動きを客観的視点で確認できることによる左官動作の変化を調査した.「骨格推定を用いた左官技能の可視化に基づく技能教育手法の検討」(村主ら2022). 本研究の分析結果では,自分の作業を撮影した動画とお手本の動画を比較して振り返りを行うことで被験者の動きに影響があった可能性が示された.また,骨格推定を用いて,グラフや相関係数を出力することで,動きの変化を可視できるため,学習者の教育を支援できる可能性が示唆された.
一方で,研究2として計画していた,モーションセンサから得た出力に基づき,力を入れるタイミングや,力を抜くタイミングなど動作に合わせて擬音語や図形に変換し動作に重ねわせることでより視覚的に分かりやすいものにする内省強化のための映像視聴ができるシステムの開発と実践を行う研究に関してはコロナ禍の要因により研究開始が当初より繰り下がったため2022年度内に実施する計画である.