研究者データベース

桑原知巳 (クワハラ トモミ)

        
    医学部 医学科 
  • 教授
Last Updated :2026/04/17

研究者情報

学位

  • 医学(博士)
  • 医学博士(徳島大学)

J-Global ID

研究キーワード

  • ゲノム   Bacteroides   腸内細菌   Genomic analysis   Virulence   Anearobe   

研究分野

  • ライフサイエンス / 細菌学
  • ライフサイエンス / システムゲノム科学
  • ライフサイエンス / ゲノム生物学

経歴

  • 2011年  - 香川大学医学部, 教授
  • 2001年 - 2004年  徳島大学医学部, 助教授Faculty of Medicine
  • 2004年  - 徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授
  • 1994年 - 2001年  徳島大学医学部, 助手Faculty of Medicine
  • 1993年 - 1994年  徳島大学医学部附属病院, 研修医Faculty of Medicine
  • 徳島大学

学歴

  •         - 1993年   徳島大学   Faculty of Medicine
  •         - 1993年   徳島大学   医学部   医学

所属学協会

  • 日本環境変異原学会   日本癌学会   日本感染症学会   日本分子生物学会   日本細菌学会   日本内科学会   

研究活動情報

論文

書籍

  • 感染と生体防御
    建帛社 2012年 ISBN: 9784767904467
  • シンプル微生物学
    南江堂 2011年 ISBN: 9784524262076

講演・口頭発表等

  • 腸管内における宿主微生物間相互作用に関わる分子の検索  [通常講演]
    第86回日本細菌学会総会、ワークショップ「細菌間および細菌宿主間の相互作用」 2013年
  • Bacteroides thetaiotaomicronにおけるマリナートランスポゾン挿入変異ライブラリーの開発  [通常講演]
    第35回日本分子生物学会年会 2012年 ポスター発表
  • 腸管内常在菌によるClostridium difficileの病原性抑制機構  [通常講演]
    第35回日本分子生物学会年会 2012年 ポスター発表

作品等

  • 新規塩素系殺菌剤の開発と実用化に関する研究
    2011年 -2012年

MISC

  • 次世代シークエンス技術を用いた周術期の眼表面菌叢解析
    堀田 芙美香; 江口 洋; 桑原 知巳; 今大路 治之; 日下 俊次 日本眼科学会雑誌 123 (臨増) 225 -225 2019年03月
  • Spore purification of mouse gut derived non-culturable bacterium
    Motoo Suzuki; Haruyuki Imaohji; Tomomi Kuwahara GENES & GENETIC SYSTEMS 89 (6) 328 -328 2014年12月
  • 眼科領域で分離されるCorynebacteriumの薬剤耐性化状況の全国調査
    江口 洋; 桑原 知巳; 今大路 治之 感染症学雑誌 83 (6) 732 -732 2009年11月
  • 眼結膜由来のコリネバクテリウムにおけるフルオロキノロン感受性
    桑原 知巳; 江口 洋; 今大路 治之 感染症学雑誌 83 (3) 317 -317 2009年05月
  • 日本人の眼表面から分離されるCorynebacteriumの薬剤耐性化状況全国調査
    江口 洋; 桑原 知巳; 塩田 洋 日本眼科学会雑誌 113 (臨増) 321 -321 2009年03月
  • 眼材料から分離されたコリネバクテリウムのキノロン耐性化状況 全国調査第2報
    江口 洋; 桑原 知巳; 塩田 洋; 宮本 龍郎 日本眼科学会雑誌 112 (臨増) 234 -234 2008年03月
  • コリネバクテリウムの各種キノロン薬に対する感受性の違いとgyrA遺伝子変異との関連
    香留 崇; 江口 洋; 桑原 知己; 塩田 洋; 宮本 龍郎 日本眼科学会雑誌 112 (臨増) 283 -283 2008年03月
  • Clostridium perfringens 培養上清中の熱安定性物質による大腸癌細胞の増殖抑制効果について
    有持 秀喜; 森田 恭二; 片岡 佳子; 中西 崇介; 桑原 知巳; 大西 克成 腸内細菌学雑誌 = Journal of intestinal microbiology 21 (2) 66 -66 2007年04月
  • Bacteroides fragilis のDNA逆位による外膜 vesicle 形成の制御
    今大路 治之; 弘田 克彦; 三宅 洋一郎; 桑原 知巳 日本細菌学雑誌 62 (1) 135 -135 2007年02月
  • キノロン耐性Corynebacteriumによる前眼部感染症の5例 gyrA遺伝子におけるアミノ酸配列とLVFX耐性との関連
    土ヶ内 健史; 江口 洋; 塩田 洋; 宮本 龍郎; 桑原 知巳 眼科臨床医報 100 (6) 461 -461 2006年06月
  • 眼科臨床分離株Corynebacteriumのキノロン耐性とgyrA遺伝子におけるアミノ酸配列変化
    江口 洋; 宮本 龍郎; 土ヶ内 健史; 塩田 洋; 桑原 知巳 日本眼科学会雑誌 110 (臨増) 156 -156 2006年03月
  • P-112 ヒトラクトフェリン産生Bacteroides unformis株によるazoxymethane誘発ラット大腸発癌初期過程の抑制
    有持 秀喜; CHEWONARIN Teera; 桑原 知巳; 片岡 佳子; 大西 克成 日本環境変異原学会大会プログラム・要旨集 (29) 144 -144 2000年
  • P-078 タイ国産レモングラスの構成成分による2-amino-1-methyl-6-phenylimidazo[4, 5-b] pyridine誘発ラット大腸aberrant crypt foci形成の抑制
    片岡 佳子; TANTIWAT Thita; 有持 秀喜; VINITKETKUMNUEN Usanee; 桑原 知巳; 大西 克成 日本環境変異原学会大会プログラム・要旨集 (29) 127 -127 2000年
  • P-55 タイ産医薬用植物bitter melonの抗変異原性とazoxymethane誘発ラット大腸aberrant crypt foci形成の抑制
    片岡 佳子; CHAMPANICHAYAKUL Sawitree; 有持 秀喜; 桑原 知巳; THUMVIJIT Somsakul; VINITKETKUMNUEN Usanee; 大西 克成 日本環境変異原学会大会プログラム・要旨集 (28) 112 -112 1999年

受賞

  • 感染症学会優秀論文賞
     JPN

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 小児潰瘍性大腸炎におけるIgG免疫複合体の経時的変化:再燃リスクの新規解明
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2024年04月 -2027年03月 
    代表者 : 近藤 健夫; 日下 隆; 桑原 知巳; 近藤 園子; 今大路 治之
  • Lactobacillusによる免疫複合体形成が腸管レジリエンス維持に果たす役割
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2023年04月 -2026年03月 
    代表者 : 桑原 知巳; 近藤 園子; 今大路 治之; 近藤 健夫
     
    自己の腸内細菌に対する血中IgGは、腸管粘膜バリア破綻時の常在菌の血中への侵入を防ぐとともに、交差反応によって病原細菌による感染防御にも機能することが知られている。我々は、小児科潰瘍性大腸炎患者の血清IgGと自己腸内細菌との反応性を検証し、Lactobacillus属に対する反応性が寛解期に増加しているとの知見を得ている。本研究では、患者便から分離したEscherichia coliとLactobacillusとの交差反応を検証した。その結果、患者血清IgGはLactobacillus属細菌と高い反応性を示すとともに、活動期ではE. coliにも高い反応性を認めた。患者血清IgGをLactobacillus属細菌で吸収した後、E. coliに対してイムノブロットを行った結果、反応性が有意に低下したことから、Lactobacillus属細菌に対する血清IgGは、E. coliに対しても交差反応を示すことを明らかにした。また、免疫複合体による補体活性化について検討した。抗原抗体複合物による補体の古典的経路の活性化を調べた結果、多くの患者でLactobacillus属細菌とE. coli同時に血清IgGと反応させることで、補体の活性化がE. coli単独での場合と比べ低下した。これらの研究により、Lactobacillus属細菌が、E. coli特異的IgGをトラップし、E. coli等の炎症惹起性の高い菌群と血清IgGによる免疫複合体形成を低下させている可能性を示した。
  • 歯周病細菌のデンタルプラーク内環境適応と病原性との関連
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2023年04月 -2026年03月 
    代表者 : 多田 彩乃; 桑原 知巳; 今大路 治之
     
    多種多様な口腔細菌から形成されるプラークの蓄積は歯周病の原因となる。歯周病は全身性慢性炎症を引き起こし、糖尿病や心血管系疾患の発症リスクを増加させる。これまでに、歯周病関連細菌であるFusobacterium nucleatumが初期定着菌であるActinomyces naeslundiiとの微生物間相互作用により形態を変化させ、バイオフィルム形成能や他の口腔細菌との共凝集能を増加させることを見出した。本研究では、「プラーク内での環境適応が歯周病細菌の細胞付着性や病原性を変化させ、歯周組織のみならず遠隔組織で病変形成を増強する」という歯周病細菌による新たな疾病発症メカニズムを明らかにする。 初年度は、歯周病細菌の組織定着性や病原性を変化させ、遠隔臓器での病変形成を促す環境シグナルの役割を解明することを目的とした。種々の培地で培養したF. nucleatumを歯肉上皮細胞(Ca9-22)、大腸がん細胞(HCT116 およびHT29)と接触させ、炎症性サイトカイン産生量を測定し、各がん細胞に対する細胞増殖促進効果をCell Counting Kit-8(CCK-8)アッセイで評価した。 今後、F. nucleatumの細胞機能傷害作用のうち、特定物質により増強されるものについて、類似物質が抑制できるか否かを調べる。
  • 低分子グアーガム分解物と次世代善玉菌のシンバイオティクス療法によるIFALD予防
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2023年04月 -2026年03月 
    代表者 : 藤井 喬之; 上野 正樹; 桑原 知巳; 下野 隆一
     
    8週齢のSprague Dawleyラットに対して85%小腸切除による短腸症候群モデルを作成して予備実験を行った。しかし、想定よりも肝障害の程度が低かった。一方でマウスを用いた腸管不全合併肝障害(Intestinal failure-associated liver disease:IFALD)モデルでは肝障害に加えて、コントロールと比較して腸内細菌叢の変化が見られた。また、このIFALDモデルに5%PHGGを投与すると肝障害が軽減した。
  • 腸筋相関を軸としたフェカリバクテリウム菌の抗サルコペニア効果の検証
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2022年04月 -2025年03月 
    代表者 : 今大路 治之; 桑原 知巳
  • 障害者(児)支援施設における感染症流行時の事業継続計画(BCP)立案手法の開発
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2022年04月 -2025年03月 
    代表者 : 長尾 多美子; 桑原 知巳; 池田 敬子
  • 機能性プロバイオティクスによる疾患治療と予防への挑戦
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
    研究期間 : 2022年06月 -2024年03月 
    代表者 : 桑原 知巳; 今大路 治之
  • 漢方薬による腸内細菌叢を介した抗癌薬関連毒性予防効果の機序解明と支持療法への応用
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2021年04月 -2024年03月 
    代表者 : 西内 崇将; 桑原 知巳; 今大路 治之
     
    がん支持療法として漢方薬を投与されている患者の腸内細菌叢と治療効果との関連性を調べ、がん支持療法における漢方薬の有効性を予測できる新たなバイオマーカーの開発を目指す。さらに、がん支持療法としての漢方薬の有効性に腸内細菌叢がどのように関与するのか、そのメカニズムを解明することで新たながん支持療法の創出を目指す目的の研究を行った。 今年度は、漢方薬のがん支持療法の効果に影響する腸内細菌叢プロファイルが同定できた無菌マウスへの便移殖または培養菌のカクテル投与による検討を行うための準備実験を実施した。支持療法に良好な応答を示したマウスと不応答なマウスをそれぞれ選択して、それら患者の凍結保存糞便(具体的な腸内細菌が同定できている場合はその培養液のカクテル)を用いて無菌マウスへ便移殖を行う準備をした。4週間の定着期間の後にマウスを以下の通りに群分けし、漢方薬(人参養栄湯および六君子湯)と抗がん薬(CDDP+5-FU)投与後の生存率、腸管粘膜障害や栄養学的パラメーターを測定し、群間比較を行った。
  • 加齢性骨格筋減少症における腸内フローラ機能の役割
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2020年04月 -2023年03月 
    代表者 : 桑原 知巳; 豊田 敦; 刑部 有希; 世良 泰; 川崎 淨教; 高見 英人; 今大路 治之
     
    超高齢化社会を迎え、健康寿命の延伸が喫緊の課題となっている。腸内フローラは宿主の栄養吸収、免疫、精神活動と密接に関連し、筋肉組織の代謝にも大きく影響する。加齢に伴う筋肉量減少(サルコペニア)は要介護状態へ移行する大きな要因であり、その背景には高齢化に伴う筋肉組織の同化抵抗性(アナボリックレジスタンス)がある。アナボリックレジスタンスの解消は筋タンパク質合成を維持し、サルコペニア予防の鍵となる。本年度はマスターズ陸上の参加者より協力の得られた高齢者21名の腸内フローラの組成解析と便中短鎖脂肪酸定量を行った。その結果、門レベルの腸内フローラ組成に基づくクラスター解析によりA, B, Cの3つのグループに区分された。このグループ化に大きな要因を与える菌群はBacteroidetes, Firmicutes、Actinobacteria、Proteobacteria、EuryarchaeotaおよびVerrucomicrobiaであり、AはEuryarchaeota およびVerrucomicrobia、BではFirmicutes、CではActinobacteriaが他のグループと比較して優位であった。便中短鎖脂肪酸定量では明確なグループ化はできなかったが、コハク酸とiso-吉草酸、n-酪酸が高いグループが検出された。便中短鎖脂肪酸のパターンは腸内フローラ菌組成と相関しておらず、今後、菌組成と強い相関を示す機能モジュールを検索する予定である。
  • 精神科病院・知的障害者施設の人的環境に着目した感染管理体制構築に向けた取り組み
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2019年04月 -2022年03月 
    代表者 : 長尾 多美子; 桑原 知巳; 池田 敬子
     
    知的障害者施設など多くの社会福祉施設は感染管理専門家が不在であり、初期対応の遅れを原因とするアウトブレイクが多く発生している。そこで感染管理未経験の施設管理者や感染対策に関心の低いコ・メディカルなどの人的環境に着目し、感染管理体制構築に向け以下の取り組みを行った。 1.感染管理未経験の施設管理者が、自施設の感染管理リスクレベルを評価することができる「感染管理評価プログラム」を作成した。2.感染対策の協力を得ることが困難な知的障害者が利用する施設に特化した「感染対策マニュアル」を作成した。3.療養環境が未整備の施設や感染対策に感心の低い「コ・メディカルを対象とした教育」の内容について検討した。
  • 乳幼児腸内細菌叢の再構成プロセスに関する研究
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2019年04月 -2022年03月 
    代表者 : 今大路 治之; 桑原 知巳; 高見 英人; 豊田 敦; 下野 隆一; 田中 彩; 小谷野 耕佑; 中村 信嗣
     
    抗菌薬投与を受けた乳幼児を対象として、抗菌薬投与前後の腸内細菌叢の菌叢組成解析や機能メタゲノム解析を縦断的に行ったところ、回復期初期から回復期に増加する機能として、オリゴ糖輸送系、ポリアミンの合成と輸送、および抗菌ペプチド輸送に関与する機能が同定された。これらの代謝機能はBifidobacteriaceaeをはじめとした複数の細菌群に由来していることから、微生物間の共生的代謝ネットワークにより腸内フローラの再生が促されていると推察された。
  • ウイルス療法と腸内細菌叢制御を統合した造血器腫瘍の新規免疫療法
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2018年04月 -2022年03月 
    代表者 : 門脇 則光; 桑原 知巳
     
    腫瘍細胞を優先的に殺傷するウイルスを腫瘍内に投与するがんウイルス療法において、免疫反応に大きな影響を及ぼす腸内細菌叢を変動させることが、がんウイルス療法の投与部位以外の腫瘍への効果を上げるかどうかを調べた。 C57BL/6マウスメラノーマ細胞株B16の左右側腹部皮下腫瘍の一方に遺伝子組換え単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)を腫瘍内投与する実験系において、広域抗菌薬を経口投与するとウイルス非投与側の腫瘍の増大速度が低下した。したがって、何らかの腸内細菌が抗腫瘍免疫反応を抑え、これを抗菌薬で除去すると、HSV-1によって誘導される全身性の抗腫瘍免疫反応が高まることが示唆される。
  • 数理解析とメタゲノミクスでマイクロバイオーム撹乱後の回復を予測する
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2018年06月 -2020年03月 
    代表者 : 高見 英人; 竹本 和広; 大久保 卓; 桑原 知巳
     
    一卵性双生児の腸内細菌叢メタゲノム配列から得られたribosomeタンパク質に基づく抗生剤投与前後の乳児の腸内細菌組成は、16S rRNAとは異なり、顕微鏡観察の所見とよく一致した。そこで、この菌叢組成を用いて微生物-ヒト間、微生物間の協力度や競争度、菌叢に対するreactivity(摂動の増幅度)を解析した。 その結果、抗生剤投与による撹乱から菌叢が回復した生後99日目は、reactivityが高く協力度や競争度が低下した非常に不安定な菌叢であることが示され、抗生剤が再投与されると菌叢撹乱の度合いがより大きいと予想された。この結果は、抗生剤連続投与の処方の提言へ向けた第一歩となった。
  • 潰瘍性大腸炎患者血中のIgGが認識する腸内細菌由来分子パターンの解析
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2017年04月 -2020年03月 
    代表者 : 桑原 知巳; 橋本 雅仁; 石川 秀樹; 今大路 治之
     
    潰瘍性大腸炎は下痢や血便、腹痛を主症状とする難治性の炎症性腸疾患である。本研究では潰瘍性大腸炎患者糞便中のIgG結合細菌の同定を試みた。潰瘍性大腸炎患者におけるIgG結合細菌を同定するため、Protein G磁気ビーズを用いて患者血清IgGと反応する腸内細菌の分取を試みた。その結果、潰瘍性大腸炎患者においては、ProteusやBacteroidesなどのグラム陰性菌に対する免疫反応が過剰に誘導されている可能性が示唆された。
  • 感染管理に強い精神科病院を目指して-感染管理体制の確立と戦略的活動を中心に-
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2016年04月 -2019年03月 
    代表者 : 長尾 多美子; 橋本 茂; 桑原 知巳; 吉岡 比呂子; 佐藤 晴久
     
    精神疾患患者は、1.自己衛生管理が困難、2.異食行動、3.閉鎖的環境・長期入院が多い、4.自覚症状の訴えが困難、5.患者の協力を得られにくい等の特性から、特別な感染対策が必要である。B市中精神科病院で、アンケート調査、病棟のラウンド調査(環境培養調査)などを行い、調査結果から市中精神科病院に必要な感染対策について検討した。 優先度の高い感染対策は、1.初期対応を迅速に開始できるシステムの確立、2.周辺地域の感染症流行情報を把握し、対策を段階的に実施できる組織体制の構築、3.感染源持込み防止策の充実、4.目的に応じた環境整備による医療関連感染防止と衛生的療養環境の維持であると考えられた。
  • 腸内菌由来ヒスタミンの産生制御機構と生理学的意義の解明
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2015年04月 -2018年03月 
    代表者 : 今大路 治之; 桑原 知巳
     
    乳幼児糞便から分離されたRaoultella ornithinolytica AA097株におけるヒスタミン産生制御メカニズムを解明した。R. ornithinolyticaにおけるヒスタミン産生は、CRPが関与するカタボライト抑制機構に加えてFisによっても正に制御されていることが示唆された。また、ヒスタミン産生性R. ornithinolyticaの定着によって 無菌マウスの大腸上皮細胞の増殖亢進が認められた。さらに、R. ornithinolyticaにおけるヒスタミン産生はH2O2等の酸素ストレスを回避するためのシステムとして機能していると考えられた。
  • 腸内恒常性維持における腸管内常在菌の糖代謝の役割
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2014年04月 -2017年03月 
    代表者 : 桑原 知巳; 橋本 雅仁; 今大路 治之
     
    Clostridium difficile (CD)の病原性に対するBacteroides thetaiotaomicron (BT)の抑制効果を無菌マウスの混合感染モデルで評価した。BTの野生株投与群はPS6莢膜欠損株および多糖輸送能欠損株群と比べ便中Toxin A量が低く、CDの毒素産生抑制因子はBT由来の莢膜等の高分子多糖である可能性が示唆された。糞便懸濁液上清中のToxin A量をHT-29に対する細胞毒性も同様の傾向を示した。野生株を接種した群は他群と比べてグラム陽性に染まるCDの割合が高く、CDの病原性に対するBTの抑制効果はBT由来の多糖がCDの溶菌を阻害することを明らかにした。
  • クロストリジウム属におけるトキシンーアンチトキシンシステムの生理学的意義の解明
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2014年04月 -2017年03月 
    代表者 : 鈴木 基生; 桑原 知巳; 今大路 治之
     
    Segmented filamentous bacteria (SFBs)は腸管粘膜に付着する胞子形成性の難培養菌である。SFBは腸管免疫系、特にTh17を誘導する役割を果たすことで近年注目されているが、SFBを無菌マウス内で継体することによりTh17への誘導が見られなくなるという現象を発見した。 SFBはマウス内で継体することによってTh17を誘導できないSFB菌株が選択されているのではないかと推測された。そこで、単一クローンのSFBを分離するため、SFB胞子をマウスの糞便から精製する方法を確立した。精製胞子を限界希釈して無菌マウスに接種することにより、SFB菌株を単離することに成功した。
  • 新規希少糖ガムの作製とその口腔内常在性菌に対する作用の研究
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2013年04月 -2017年03月 
    代表者 : 小川 尊明; 何森 健; 澤田 大乗; 多田 順子; カレック ハシブル; 徳田 雅明; 松井 義郎; 三宅 実; 桑原 知巳
     
    大量生産可能な希少糖の内、水に易溶解性、甘味度が60%以上の糖を選択し、口腔内細菌を減少させる効果のある糖を探索し、 D-タガトースが最も適していることを発見した。In vitroにおいて、D-タガトースを培養液中に添加したところGS5などのミュータンス菌に対する増殖、酸および不溶性グルカン産生を著明に抑制し、バイオフィルム形成を阻害し、グルコシルトランスフェラーゼ活性を阻害した。D-タガトースガムの製造に成功し、In vivo(臨床試験)により4週間使用した。被験者に副作用は全く認めず、口腔内細菌、特にミュータンス菌数を減少させた。この結果は、In vitroの結果と一致した。
  • バクテロイデスにおける莢膜多糖の多様性と相変異の生理学的意義の解明
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2012年04月 -2015年03月 
    代表者 : 中山 治之; 桑原 知巳
     
    Bacteroides fragilis YCH46株のゲノム上にはMpiと呼ばれる組換え酵素が仲介するプロモーター領域のDNA逆位によってON/OFF制御される計7箇所の莢膜生合成遺伝子領域が存在する。本菌の莢膜多糖 (PS)の発現メカニズムを解明するために、Mpiタンパク質に結合する13個のタンパク質をin vitro pull-downアッセイによって同定した。また、mpi遺伝子の直下に位置するBF2766組換え酵素遺伝子欠失変異株を用いた解析より、B. fragilisにおけるPS遺伝子発現は、BF2766によるDNA逆位を介した階層的な制御下にあると推測された。
  • バクテリアルトランスロケーション下の腸管免疫機構の解明と治療法への展開
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2013年04月 -2014年03月 
    代表者 : 栗田 信浩; 岩田 貴; 島田 光生; 宇都宮 徹; 桑原 知己; 吉川 幸造; 佐藤 宏彦; 高橋 章
     
    【目的】Bacterial translocation (BT)下、腸管のhomeostasis維持破綻の観点から、Tight Junction(TJ)タンパク発現とともに、T細胞依存性IgA産生、自然免疫(TLR2/4/5経路)、及びこれらを制御するCD4+Foxp3+TregやFollicular helper T cellsに発現するProgrammed Cell Death-1(PD-1)を中心にIL10などの諸因子の発現から腸管免疫機構を解明し、予防法開発に繋げる。 【方法】検討1: TNFα・NF-kB経路・TJ傷害の検討 Wister系ラットにCPT-11 250mg/kgを腹腔内投与(0,24時間)し、24時間後に犠死させ、TNFα、NF-kB、IL-1b、IL-6、Claudin 2/4、Occudin、ZO-1 mRNA発現をRT-PCRにて測定し、TJタンパクについては免疫組織化学染色を行った。検討2: T細胞依存性IgA分泌における自然免疫系(樹状細胞、TLR2/4/5)との相関関係 CPT11投与モデルにおけるCD4+T細胞、CD4+Foxp3+Treg、TLR 2/4 mRNAをRT-PCRにて検討、さらにPD-1を含めて免疫組織化学染色を施行した。 【結果】検討1: TNFα、NFk-B、IL-1b、IL-6炎症性cytokine mRNAの上昇が認められ、Claudin-1/4、Occludin、ZO-1 mRNA発現が有意に低下し、BTの病態が確認された。検討2: CD4+T細胞、CD4+Foxp3+Treg TLR 2/4 mRNA、タンパク発現の有意な上昇が確認された。PD-1タンパク発現は確認できていない。 【結論】CPT-11投与モデルで、TNFα・NF-kB経路が惹起され、TJ傷害されており、この病態にhelper T細胞、CD4+Foxp3+Treg、TLR2/4が関与していることが確認され、今後、PD-1発現などより詳細な検討を行う。
  • 腸内細菌による病原細菌の病原性発現抑制機構の解明と応用
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2011年 -2013年 
    代表者 : 桑原 知己; 中山 治之; 市村 穣
     
    ヒト腸内常在菌であるBacteroides thetaiotaomicron(BT)の培養上清にはClostridium difficile (CD)の細胞毒性を抑制する作用がある。そのBT由来の責任分子を同定するため、Tn4351挿入変異ライブラリーを作製し、CDの細胞毒性抑制効果を消失したクローンを検索した。その結果、菌体外多糖の輸送や莢膜合成遺伝子にトランスポゾンが挿入された変異株ではCDの細胞毒性に対する抑制作用が減弱しており、BTの産生する多糖がCDの病原性を減弱する作用を有していると考えられた。
  • バクテリアルトランスロケーション下のタイトジャンクション傷害と治療への展開
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2010年 -2012年 
    代表者 : 栗田 信浩; 高橋 章; 桑原 知巳
     
    Bacterial translocation下ではTNFα、NF-κB等inflammatory cytokine、Toll like receptor (TLR)2・4 発現が上昇し、apoptosisに至り、Tight Junction (TJ) proteinであるClaudin-1・4、Occludin等の発現が低下した。腸内細菌叢は多様性減少、上皮傷害を惹起するAkkermansiaが増加した。漢方方剤TU-100投与にてinflammatory cytokineやTLR2・4発現が抑制され、
  • 緑膿菌の抗菌薬抵抗性獲得機構に関する遺伝子発現ネットワークの解明
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2009年 -2011年 
    代表者 : 小野 恒子; 三宅 洋一郎; 村上 圭史; 桑原 知巳; 吉永 哲哉; 鹿山 鎭男
     
    緑膿菌のquorum sensing(QS)遺伝子lasR, lasIおよび定常期シグマ因子rpoS遺伝子は抗菌薬抵抗性を正に制御しており, Las系によって誘導されるrpoSが直接的な発現制御を担っていることが示唆された。PQS-QS遺伝子pqsA, pqsE, pqsRおよびrpoN遺伝子は抗菌薬抵抗性を負に制御しており,さらにPQS系遺伝子による抵抗性発現抑制はvqsRによって負に制御されていることが明らかになった。また,新たに付着時およびバイオフィルム形成時の抗菌薬抵抗性に影響する遺伝子をそれぞれ14および11種明らかにした。
  • グリセロールに対するL. reuteriの遺伝子発現様式のin vivo解析
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2008年 -2010年 
    代表者 : 森田 英利; 桑原 知巳; 藤 英博
     
    Lb.reuteriは、グリセロールを基質として3-ヒドロキシプロピオンアルデヒド(3-HPA)を生成する。菌体外に放出された脱水型の3-HPAは、液体培地中では可逆性のある3-HPA水和型や二量体などの形態をとり(HPAシステム)、それら3-HPAはロイテリンと総称されている。ロイテリンは、グラム陽性菌、グラム陰性菌、酵母、カビ、原生動物、ウイルスに至るまで非常に広い抗菌スペクトルを示し、その生育を抑制する。それら微生物への抗菌機序は、その広い抗菌スペクトルから、微生物のリボヌクレオチド還元酵素活性の抑制によるものと推察され、酵素結合部位へのリボヌクレオチドとの競合やリボヌクレオチド還元酵素のスルフヒドリル基への作用などが考察されている。 3-HPAは反応性に富んだ物質であるため、消化管内でLb.reuteriがロイテリンを産生している報告はなかった。そこで、無菌マウスにLb.reuteri JCM 1112の1菌株を定着させ、^<13>C_3-グリセロールを用いた二次元核磁気共鳴法によりマウス盲腸内で3-HPAをin vivo検出した。さらに、^<13>C_3-グリセロールを自由摂取させたマウス消化管から回収したLb.reuteriでは、グリセロールからの3-HPA産生に関与する遺伝子が、グリセロール無摂取群と比較して有意に発現していた。特に、グリセロールトランスポーター遺伝子であるpduFの発現量は、グリセロールを摂取していない群との有意差を認めた。腸内フローラ構成細菌に対し、消化管内で産生される抗菌物質の作用がプロバイオティクスの整腸効果として示唆されているが、in vivoでそのような抗菌物質を検出した報告はなかった。Lb.reuteriの産生した3-HPAのin vivo検出により、プロバイオティクスが哺乳動物の消化管内で抗菌物質を産生していることが初めて証明された。
  • ヒト腸内フローラを構成する難培養性細菌集団の解析
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2008年 -2010年 
    代表者 : 桑原 知己; 中山 治之
     
    ヒトの外界に接する部位には無数の細菌が常在しており、常在菌叢と呼ばれる生態系を形成している。ヒトにおける最大の常在菌叢は腸内菌叢であり1,000種に近い細菌が約100 兆個も存在している。腸内菌叢は食物の消化、ビタミンなどの微量栄養素の合成や病原細菌の腸管への定着阻害など宿主にとって有益な生理作用を及ぼしている。しかしながら腸内菌叢の大部分は難培養性細菌で構成されており、腸内菌叢の持つ宿主への有益作用の分子メカニズムを解明するためにはこれら難培養菌の生物性状を明らかにする必要がある。本研究ではsegmented filamentous bacteriaと呼ばれる腸内難培養性細菌の全ゲノム塩基配列を解読した。
  • 腸管出血性大腸菌を中心とした腸管感染菌の病原性ゲノム基盤の解明と臨床応用
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2005年 -2009年 
    代表者 : 林 哲也; 小椋 義俊; 大岡 唯祐; 戸邉 亨; 飯田 哲也; 桑原 知巳
     
    腸管出血性大腸菌(EHEC)と関連する腸管病原菌のゲノム解析及びゲノム情報に基づいた発現・機能の解析を行った。その結果、O157 EHEC迅速菌株識別システムの開発と3種のnon-O157 EHECのゲノム解読に成功したほか、これらの腸管病原菌が有するIII型分泌系を中心とした病原性発現システムの機能および多様化・進化のメカニズムに関する理解が大きく進んだ。さらに、腸内フローラの比較メタゲノム解析によって、成人と乳児の腸内フローラの違いを解明するとともに、難培養菌を含む腸内フローラ構成菌種(3菌種・4株)のゲノム解読に成功した。
  • 腸管の粘膜表層に常在する細菌群のゲノム解析
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2006年 -2007年 
    代表者 : 林 哲也; 中山 恵介; 小椋 義俊; 大岡 唯祐; 桑原 知巳; 黒川 ケン
     
    本研究の最終的な目的は、難培養細菌が多数を占める腸内常在菌叢における腸管部位による構成菌種の違いや特徴の解明である。これは糞便のメタゲノム解析では解明困難であり、ヒトでの解析は倫理的・技術的にも難しい。そこで、マウスを材料として、宿主との相互作用という点では最も重要と考えられる粘膜表層、特に離乳期回腸粘膜表層に焦点を絞り、その最優勢菌種であると予想される難培養性細菌Segmented filamentous bacterium(SFB)の全ゲノム解読に取り組んだ。 (1)無菌マウスを用いたSFBの分離:まず、離乳期マウスからマイクロマニピュレーターを用いてSFBを回収し、rolling circle amplification法で増幅を行った後、ショットガンライブラリーを作成した。しかし、本法ではプラスミド配列が優先的に増幅され、全ゲノム解析への応用が難しいことが判明した。そこで、SFBが芽胞形成細菌でクロロホルムに耐性であることを利用し、離乳期マウスから採取した空・回腸部をクロロホルム処理した後、無菌マウスに投与し、その空・回腸部を回収してDNAを抽出した。16S rRNA配列解析の結果、本法によってSFBが分離できることが確認されたため、抽出したDNAを用いてライブラリーを作成した。 (2)SFBのゲノム解析:5万リードのショットガンシーケンスを行った。SFB以外にXanthomonas由来と思われる配列が約半分を占めたが、SFB由来のATリッチな配列のみを用いてPCRによるギャップクローズを進め、約50のスーパーコンティグとなった。そこで、無菌マウスを用いてSFBを再度分離して、フィニッシングのためのBACライブラリーを作成した。今後、BACクローンの両端配列を決定し、この情報を基にフィニッシングを行う予定である。難培養細菌はクローン化できないため、今回の解析は一種のメタゲノム解析である。得られた配列の解析では、複数のクローンが混在していることが明らかになっており、本研究は難培養細菌のゲノム解析のための新しい方法論の開発につながると期待される。
  • Bacteroidesの多様な表層抗原性を生み出すゲノムシステムの解明
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2006年 -2007年 
    代表者 : 桑原 知巳; 中山 治之
     
    ヒト大腸常在菌であるBacteroides fragilisのゲノム上に存在するinvertible領域のうち、Class I領域は莢膜多糖、II、III、IVおよびVI領域は外膜蛋白質の発現制御に関わっている。昨年度の研究においてClassIV領域のDNA inversionに関与するtyrosine recombinase遺伝子(BF2766)を同定し、この領域が本菌種におけるouter membrane vesicleの形成に関与することを明らかにした。本年度はClass II領域のDNA inversionを制御するrecombinase遺伝子を同定するため、候補遺伝子の破壊株を作成し、Class II領域のDNA inversionが消失する変異株を検索した。その結果、Class V領域の外膜蛋白質SusC/Dshufflon内部に存在するtyrosine recombinase遺伝子(BF0667)の変異株において、10箇所全てのClassII領域でのDNA inversionの消失もしくは逆位頻度の減少が認められた。この変異株にBF0667をプラスミドで相補するとClass II領域におけるDNA inversionが回復したことから、BF0667はグローバルにClass II領域のDNA inversionを制御するtyrosine recombinaseをコードしていると考えられた。さらにBF0667欠損変異株においては外膜蛋白質SusC/DshufflonであるClass VおよびVI領域においてもDNA inversionが消失していた。この結果、BF0667がClass II領域のみならず、他の2箇所の外膜蛋白質SusC/D sbufflonのDNA inversionをも包括的に制御しており、BF0667は配列認識特異性の低いユニークなsite-specificrecombinaseをコードしていると考えられた。さらに、BF0667の欠損変異株を野生株と1対1の菌数になるように混合後、無菌マウスに経口接種し、糞便内での残存率を比較した。その結果、BF0667欠損変異株の糞便内生菌数は野生株の約1%であり、BF0667によるこれら領域の発現制御が腸管への定着に重要な役割を果たしていると考えられる。
  • 付着細菌における抗菌薬抵抗性とストレス応答の分子遺伝学的解明
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2005年 -2007年 
    代表者 : 小野 恒子; 三宅 洋一郎; 安孫子 宜光; 樋口 富彦; 桑原 知巳; 鹿山 鎮男; 村上 圭史
     
    慢性難治性感染症の発症に関与していると考えられている付着細菌の抗菌薬抵抗性のメカニズムを解明する目的で、緑膿菌を用いて、付着および抗菌薬によるストレス応答系の誘導と抗菌薬抵抗性関連遺伝子の発現機序に関する研究を行い、以下の成果を得た。 1.緑膿菌におけるストレス応答系の一つとして定常期遺伝子発現制御に関わるrpoS遺伝子が知られている。本遺伝子が抗菌薬抵抗性に関与している可能性について、knockout変異株を作製し検討し、rpoS遺伝子は定常期および熱ショックストレス下のカルバペネム系抗菌薬抵抗性に関わっていることが明らかになった。 2.緑膿菌のquinolone抵抗性にセカンドメッセンジャーppGppが関与している可能性について、ppGppの合成酵素をコードするrelAおよびspoT遺伝子変異株、またppGppの関与する遺伝子発現系の転写後調節に要求されるとされているdksA変異株をを作製し、その影響について検討を行った。その結果、菌体内ppGppの蓄積量が上昇しているspoTおよびdksA変異株は親株に比べキノロン系抗菌薬に対する抵抗性が10〜180倍高いことが判明した。このことから、細胞内のppGppのbasal lebelの上昇がキノロン抵抗性に関与していることが示唆された。 3.σ^<54>をコードするrpoN遺伝子の変異株を作製し、抗菌薬感受性に及ぼす影響について検討した。rpoN変異株は親株に比べ、キノロンおよびカルバペネム添加後の生存率が約15倍高く、rpoN遺伝子が抗菌薬抵抗性に何らかの影響を及ぼしていることが判明した。さらに、この変異株は定常期においてpyoverdine合成が親株に比べ極めて高いことから,rpoN変異株におけるpyoverdine合成系オペロンの制御遺伝子pvdSおよびpvdSの制御遺伝子vqsRのmRNAの発現量を調べたところ、pvdSおよびvqsRのmRNAは抗菌薬添加によってそれぞれ400および5倍に発現量が上昇することが判明した。また、pvdS変異株はpyoverdine産生が認められず,カルバペネム系抗菌薬ビアペネムに対する感受性が上昇していた。以上より、rpoN遺伝子が緑膿菌における抗菌薬抵抗性に関与しており、この抵抗性はpyoverdine産生量の増加とvqsR遺伝子発現に依存していることが示唆された。
  • Bacteroidesの表層抗原性を制御する部位特異的組換え酵素の同定
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2005年 -2005年 
    代表者 : 桑原 知巳; 中山 治之
     
    Bacteroides fragilisはヒト大腸に常在する偏性嫌気性グラム陰性桿菌である。本菌種のゲノム上には外膜蛋白質や莢膜多糖などの菌体表層構造の構築に関与する遺伝子群の発現をpromoter領域のDNA inversionによってon-off制御している領域が少なくとも31箇所存在する。本菌種の病原性に関与する莢膜多糖生合成領域の7領域とその他の7領域における遺伝子発現のon-off制御はMpiと呼ばれる一つの部位特異的組換え酵素によって行われているが、その他の領域のDNA inversionを制御する部位特異的組換え酵素遺伝子は同定されていない。本研究は、B.fragilisの多様な表層抗原性を生み出すゲノムシステムを理解するため、promoter領域のDNA inversionに関与する全ての部位特異的組換え酵素遺伝子群を同定することを目的としている。本研究において我々は、莢膜生合成遺伝子のpromoter領域のDNA inversionを制御する部位特異的組換え酵素遺伝子(BF2765)と近接して存在するClass IV領域のDNA inversionを制御する部位特異的組換え酵素遺伝子、BF2766を同定した。Class IV領域はB.fragilisのゲノムに2箇所存在するが、そのうちの1つに部位特異的組換え酵素遺伝子BF2766が近接している。B.fragilis YCH46株においてBF2766の欠損変異株を作成し、Class IV領域のDNA inversionの状態をPCRで確認した結果、BF2766の欠損変異株では2領域ともにpromoterの向きが1方向に固定されており、BF2766がclass IV領域のDNA inversionを制御する責任遺伝子であることを明らかにした。現在、B.fragilisのゲノムに存在する全ての部位特異的組換え酵素遺伝子を標的として遺伝子破壊株の作成を進めている。
  • 易感染性宿主におけるBacteroides fragilis感染成立因子の解明
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2003年 -2004年 
    代表者 : 大西 克成; 桑原 知巳; 片岡 佳子; 中山 治之; 有持 秀喜
     
    1.B.fragilis YCH46株のゲノム解析 B.fragilis YCH46株の全ゲノム配列決定の結果、複合糖鎖の利用に関与する遺伝子群に著しい遺伝子重複が認められた。また、莢膜生合成遺伝子領域および外膜タンパク質などの菌体表層構造の構築に関与する遺伝子群の発現が、プロモーター領域のDNA inversionによってon-off制御されていることが明らかとなった。 2.B.fragilisおけるシアロ複合糖鎖利用に関与する遺伝子クラスターの解析 シアロ複合糖鎖の取り込み・分解に関与すると考えられるsguクラスター内には、B.fragilisの病原因子の一つとして考えられているシアリダーゼをはじめとする糖鎖分解酵素や複合糖鎖結合夕膜タンパク質をコードする遺伝子が13個存在していた。B.fragilis菌株間におけるsguクラスターの構造多様性をPCRを用いて検討したところ、試験した12株全ての菌株においてこの領域は保存されていた。sgu群クラスターの各遺伝子の発現は、複合糖鎖の種類に応じて複雑に制御されていた。マウス腹腔内膿瘍形成モデルを用いた検討の結果、sguクラスターの構成遺伝子であるnanH3、estAおよびestS遺伝子は、B.fragilisの膿瘍形成能に寄与していることが示唆された。 3.B.fragilisにおける新規形質転換法の開発 B.fragilisは各菌株に特有の制限-修飾システムにより遺伝子操作が極めて困難であったが、DN受容菌となるB.fragilis菌株の無細胞抽出液により異種菌株から単離したプラスミドDNAをメチル化することによってB.fragilisの形質転換効率が改善された。
  • ノイラミニダーゼ遺伝子の導入による乳酸菌の機能改良に関する研究
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2002年 -2004年 
    代表者 : 桑原 知巳
     
    Lactococcus lactis YIT2081株にClostridium perfringens, Salmonalla TypyhimuriumおよびBacteroides fragilis由来のノイラミニダーゼ遺伝子nanHを導入し、ノイラミニダーゼを産生する乳酸菌を作成した。これらのうち、最も培養上清中のノイラミニダーゼ活性が高かった菌株はC.perfringensのnanH遺伝子を導入したL.lactis YIT2081(pBCnanH1)であり、本菌株をマウスに経鼻投与すると抗原として用いた卵白アルブミンに対する糞便中の特異的IgA量がベクターコントロール群の3.4倍に上昇したことから、本菌株は粘膜アジュバントとして有用であると考えられた。しかしながら、経口接種した乳酸菌の腸管への定着率は極めて低いことが知られており、本年度はL.lactis YIT2081(pBCnanH1)の腸管への定着率を調べた。ノイラミニダーゼを産生するL.lactis YIT2081(pBCnanH1)と対照菌株であるL.lactis (pBE31)を10mlのMRS broth (Em 5ug/ml)で30℃16時間培養し、新鮮な5mlのMRS brothで再懸濁したものをそれぞれ7週齢の雄性ラット4匹に、1ml/匹の量を経口投与した。糞便は輸送用培地に採取したものを100倍と10,000倍に希釈し、TATAC(Em 20μg/ml)培地に塗布した。これを30℃で3日間培養し、コロニーを計数した。投与生菌数はL.lactis (pBE31)が1.0×10^9 CFU/ml、L.lactis YIT2081(pBCnanH1)が0.9×10^9 CFU/mlであった。各菌株の糞便中の生菌数測定の結果、両菌株とも投与8時間後までは全てのラットの糞便中から分離されたが、24時間以降では対照群の1個体にのみL.lactisが検出された。以上の結果より、ノイラミニダーゼ遺伝子の導入は、L.lactisの腸管への定着率に影響を及ぼさないことが明らかとなった。
  • 微生物ゲノム解析
    研究期間 : 2002年
  • Analysis of Microbiol genomes
    研究期間 : 2002年
  • 生理活性物質産生腸内フローラによる疾病の予防と治療
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2000年 -2001年 
    代表者 : 大西 克成; 中山 治之; 片岡 佳子; 桑原 知巳; 有持 秀喜
     
    昨年度は発癌抑制作用を有するlycopeneおよびlactoferrinをそれぞれ産生する大腸菌およびBacteroides uniformisを作製し腸管に定着させることで、azoxymethane(AOM)で誘発される大腸前癌病変aberrant crypt foci(ACF)の形成が抑制されることを示した。本年度はラクトフェリン産生腸内菌であるBacteroides uniformis TCTK101株を用いて以下の点を明らかにした。 1.ヒト由来ラクトフェリン遺伝子を大腸菌-BacteroidesのシャトルベクターpVAL-1に導入して得られたプラスミドpVLFKを用いてBacteroides uniformis BU1001株を形質転換することでラクトフェリン産生B. uniformis TCTK101株を作製した。900bpのラクトフェリンDNAプローブを用いたノーザンハイブリダイザーションによって2.2kbのラクトフェリンmRNAが合成されていることを確認した。 2.B. uniformis TCTK101株においてラクトフェリンタンパク質は外膜に局在していた。 3.B. uniformis TCTK101株の一夜培養液をF344ラットに飲料水として摂取させたところ、ベクター対照株であるB. uniformis TCTK11株投与群と比べて脾臓単核細胞のYAC-1細胞に対する細胞障害活性が有意に上昇した。
  • 植物成分および機能性腸内菌による大腸発がんの防御機構の研究
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2000年 -2000年 
    代表者 : 大西 克成; 桑原 知巳; 有持 秀喜; 片岡 佳子; 中山 治之
     
    薬用植物であるレモングラスの構成成分、および発癌抑制物質を産生する機能性腸内菌が大腸発がんを予防できるかどうかをazoxymethane(AOM)および2-amino-1-methyl-6-phenylimidazo[4,5-b]pyridine(PhIP)により誘発される大腸前癌病変aberrant crypt foci(ACF)を指標として検討した。 1.AOM誘発ACF形成を抑制したBacteroides uniformis KYU2株にヒトラクトフェリン産生プラスミドpVLFKを導入したB.uniformis KYU2(pVLFK)株はベクタープラスミドコントロール株に比べてAOM誘発ACF形成をさらに抑制する傾向を示した。ラットに1日間投与したB.uniformis BU1001(pVLFK)株は4週間を経ても糞便1gあたり約10^7 colony forming unitで観察され、腸管内に定着している事が分かった。 2.レモングラス構成成分であるcitral、geraniolおよびβ-myrceneを各1g/kgでイニシエーション期にラットに胃内投与するとAOM誘発ACF数が有意に減少した。肝臓のUDP-glucuronyltransferase活性は約2倍に上昇し、大腸粘膜中のO^6-methylguanine量は有意に減少した。ポストイニシエーション期にcitralおよびgeraniolを1g/kgで投与すると4つ以上のcryptからなるfocus数が有意に減少し、geraniol投与群では全ACF数も有意に減少した。PhIP誘発ACF数はcitral(0.1g/kg)、geraniol(1g/kg)およびこれらの混合物(各500mg/kg)をイニシエーション期またはポストイニシエーション期にラットに投与すると有意に減少した。
  • 発がん予防における腸内フローラの役割の解明と機能的腸内菌の開発
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1999年 -1999年 
    代表者 : 大西 克成; 桑原 知巳; 有持 秀喜; 片岡 佳子; 中山 治之
     
    大腸発がんにおける腸内菌の役割を明らかにすると共に、発がん抑制物質を産生する機能性腸内菌を作製し、大腸発がん予防に利用できるかどうかを検討することを目的として以下の点を明らかにした。 1.azoxymethane(AOM)および2-amino-1-methyl-6-phenylimidazo[4,5-b]pyridine(PhIP)により誘発される大腸前癌病変aberrant crypt foci(ACF)形成に対するClostridium perfringensの抑制機構を明らかにするため、C.perfringens3株(GAI0668株、NCTC8237株、13株)、phospholipaseC欠損株13plc^-、および復帰株13plc^-(pJIR418α)株の培養液を飲料水として飲ませ、AOMおよびPhIP誘発ACF形成に対する影響を調べたところ、GAI0668株が最もよくACF形成を抑制した。各菌株の培養上清中のphospholipaseC活性をp-nitrophenyl phosphorylcholineを基質として測定したところ、酵素活性とACF形成抑制作用との関連はなかった。GAI0668株の培養上清中のACF形成抑制作用は、加熱処理(100℃、10分)しても失活しなかった。 2.大腸発がん予防のための機能性腸内菌のモデルとして作製したリコペン産生大腸菌HB101(pVEIB)株の懸濁液を飲料水として飲ませたラットにPhIP(75mg/kg,10dose)を投与し、最終投与3週間後の大腸ACFを観察したが、ベクタープラスミドのみを導入したHB101(pVAL-1)株投与群と比べてACFの有意な減少は見られなかった。実験終了前日の糞便中の投与大腸菌数はHB101(pVEIB)株投与群で2.23±0.66×10^8cfu/g、HB101(pVAL-1)株投与群で3.09±1.13×10^8cfu/gで総菌数の5%以下であった。 3.腸管内に定着できる機能性腸内菌を作製するために、腸内フローラの最優勢菌であるBacteroides uniformisにヒトラクトフェリン産生プラスミドpVLFKを導入した。ウサギ抗ラクトフェリン抗体を用いたWestern blottingにより本菌の膜画分に80kDaのラクトフェリンのバンドが認められた。この組換え体B.uniformis(pVLFK)の培養液をラットに飲料水として投与したところ、ベクタープラスミドのみを導入したB.uniformis(pVAL-1)株投与群と比べてAOM誘発ACF形成が有意に減少した。
  • 発がんとがん予防における腸内フローラの役割の解明と機能的腸内菌の開発
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1998年 -1998年 
    代表者 : 大西 克成; 有持 秀喜; 片岡 佳子; 桑原 知巳
     
    1. 抗菌スペクトルの異なる抗生物質 bacitracin-neomycin-streptomycin(BcNmSm)、metronidazole(MNZ)またはkanamycinで処理したラットに、大腸発癌物質2-amino-1-methyl-6-phenylimidazo[4,5-b]pyridine(PhIP)を投与し、大腸aberrant crypt foci(ACF)数、DNA付加体量を調べた。その結果、ACF数はBcNmSmを投与したラットで有意に減少していた。しかし、DNA付加体レベルは各群間で有意な差がなかった。 2. 腸管内でPhIPの解毒抱合体を脱抱合する腸内菌叢由来のβ-glucuronidase、cysteine conjugate β-lyaseの活性を、上記の抗生物質処理を行ったラットの糞便を用いて測定した。その結果、β-glucuronidase活性およびcysteine conjugate β-lyase活性は、いずれの抗生物質によっても低下していた。 3. 各種腸内菌培養液を経口投与したラットにおけるPhIP誘発大腸ACF形成を観察すると、Bacteroides fragilis ATCC25285株、Clostridium perfringens GAI0668株、Clostridium butyricum NCIB7423株およびEscherichia coli W3110株を投与したラットではACF形成が培養液無投与PhIP群に比べて有意に抑制されていた。 4. リコペン産生プラスミド保有大腸菌の菌体をラットに投与し、大腸発癌物質azoxymethaneによって誘発されるACF数が抑制されるかどうかを調べた。その結果、リコペン産生大腸菌投与群ではベクタープラスミド保有大腸菌を投与した場合に比べてACF数が有意に減少していた。さらに、4個以上のaberrant cryptを持つfocusの数も有意に減少していた。
  • Bacteroides fragilisのノイラミニダーゼ遺伝子の発現調節
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1997年 -1998年 
    代表者 : 桑原 知巳
     
    Bacteroides fragilis は臨床検体より頻繁に分離される偏性嫌気性グラム陰性桿菌であり、特に本菌による敗血症は致命率が高い。Bacteroides fragilisの病原因子のーつとして考えられているノイラミニダーゼ遺伝子nanHの下流にはシアル酸の代謝に関与するsia1icacid permiase や lyase遺伝子の存在が推測されているがその証明は未だなされていない。本研究ではnanH遺伝子の下流にシアル酸代謝に関与する遺伝子群が存在するか否かを調べた。 既にクローン化しているnanH遺伝子を含む約5.4kbのDNA断片からnanH遺伝子の下流約2.8kbの領域をpBluescript II KS+にサブクローニングし、塩基配列を決定した。さらにその下流領域は、上記決定配列の一部を用いて増幅したinverse PCR産物をpT7blueにクローニング後、塩基配列を決定した。nanH遺伝子下流8,170bpのDNA断片中には、4つのORFと、3′側が中断された5番目のORFが存在した。ORF1,とORF5から予想されるアミノ酸配列は共にPorphyromonas gingivalisのβ-N-acetylhexosaminidaseと高いホモロジーを示した。ORF2がコードし得る220アミノ酸配列は、ウシのplatelet-activating factor acethylhydrolase Ibのa sununitやE.coliのthioesterase Iなどのesterase類と相同性が認められた(それぞれ 29.0% および30.6%の相同性)。ORF3から予想される690アミノ酸配列は、N末端領域(220残基)においてVibrio mimicus arylesteraseと、またC末端領域(470残基)においてマウスのsialate9-O-acetylesteraseとそれぞれ25.5%および29.2%の相同性が認められた。またORF4は856アミノ酸残基をコードし得ると予測され、相同性検索の結果ヤギのβ-mannosidaseと29.2%の相同性を示した。以上よりnanH遺伝子下流には糖鎖分解に関与する遺伝子群がクラスターを形成している可能性が示唆された。
  • 発がんとがん予防における腸内フローラの役割の解明と機能的腸内菌の開発
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1997年 -1997年 
    代表者 : 大西 克成; 片岡 佳子; 桑原 知巳; 木内 武美
     
    大腸癌の発生における腸内菌の役割を調べるために、ラットに大腸発癌剤azoxymethane(AOM)もしくは2-amino-1-methyl-6-phenylimidazo[4,5-b]pyridine(PhIP)を投与し、それらによって誘発される大腸癌の前癌病変であるaberrant crypt foci(ACF)の形成に、腸内菌がどのような影響を与えるのかを調べた。その結果、次のことがわかった。 1.Lactobacillus acidophilusおよびClostridium perfringensの培養液または培養上清を雄Sprague-Dawleyラットに摂取させると、AOM誘発ACFの形成が抑制された。 2.bacitracin、neomycin、streptomycinの3種混合溶液(BcNmSm)で前処理し、腸内菌数を減少させた雄Fisher 344 ラットでは、PhIP誘発ACFの形成が抑制された。また、3つ以上のcryptからなるACF中のaberrant crypt数はmetronidazoleおよびBcNmSm投与群において有意に減少していた。 3.機能的腸内菌のモデルとして遺伝子工学的に構築したリコペン産生Escherichia coliの菌体を雄Fisher 344 ラットに投与すると、生理食塩水投与群に比べて、4つ以上のcryptからなるACF数が有意に減少した。また、ベクタープラスミド保有E.coliを投与した群と比較すると、ACFの総数および4つ以上のcryptからなるACF数が有意に減少した。フィトエン産生E.coliは、AOM誘発ACF形成に対する抑制効果を示さなかった。
  • 病原性嫌気性菌の病原性遺伝子発現機構
    研究期間 : 1996年
  • Regulation of expression of Virulence Gene in Pathogenic Anaerobes
    研究期間 : 1996年
  • 腸内細菌の宿主生理機能の修飾作用に関する研究

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