MF Researcher Database

Researchers Database

Advance

Kenichi Ohta

  • Faculty of Medicine
  • School of Medicine
  • Assistant Professor
Last Updated :2025/04/24

Researcher Information

J-Global ID

Research Interests

  • Medial prefrontal cortex   Amygdala   Aggression   Social behavior   Maternal separation   包括脳ネットワーク   

Research Areas

  • Life sciences / Psychiatry
  • Life sciences / Fetal medicine/Pediatrics

Academic & Professional Experience

  • 2010/10 - Today  Kagawa UniversityFaculty of Medicine助教
  • 2007/04 - 2010/10  The University of Tokushima助教
  • 2005/10 - 2007/03  The University of Tokushima助手
  • 2005/04 - 2005/10  The University of TokushimaInstitute of Health Biosciences The University of Tokushima Graduate Schoolリサーチフェロー

Education

  • 2006/04 - 2010/03  The University of Tokushima  Graduate School of Medical Sciences  医学専攻博士課程
  • 2004/04 - 2006/03  Tottori University  Graduate School of Medical Sciences  Major in Health Science
  • 2000/04 - 2004/03  Tottori University  Faculty of Medicine  School of Health Science

Association Memberships

  • The Japan Society for Developmental Origins of Health and Disease   THE JAPAN NEUROSCIENCE SOCIETY   THE JAPANESE ASSOCIATION OF ANATOMISTS   The Japanese Teratology Society   

Published Papers

Conference Activities & Talks

  • 乳幼児期ストレスによる腸内細菌叢の攪乱  [Not invited]
    太田健一; 粂井大輝; 鈴木辰吾; 大給日香里; 三木崇範
    第27回Hindgut Club Japan  2024/12  東京都
  • 攻撃性における扁桃体中心核の役割  [Not invited]
    太田健一; 鈴木辰吾; 大給日香里; 粂井大輝; 三木崇範
    日本解剖学会 第78回 中国・四国支部学術集会  2024/10  山口県
  • Analysis of physiological functions of phospholipid-metabolizing PLAAT enzymes using their knockout mice  [Not invited]
    Sumire Sasaki; Ken-ichi Ohta; Katsuaki Hoshino; Masaki Ueno; Makoto Murakami; Miki Okada-Iwabu; Natsuo Ueda; Toru Uyama
    The 3rd Trilateral Symposium on SDG  2024/08  Senior Wellness Center, Chiang Mai, Thailand  Chiang Mai University
  • PLAAT5によって生成されるN -アシルエタノールアミンは精巣炎を緩和する  [Not invited]
    佐々木すみれ; Mohammad Mamun Sikder; 三木 寿美; 長崎 祐樹; 太田 健一; 星野 克明; 上野 正樹; 村上 誠; 岩部美紀; 上田 夏生; 宇山 徹
    第 9 回 日本栄養改善学会四国支部学術総会  2024/06  徳島(徳島大学第1臨床講堂)  日本栄養改善学会四国支部
  • PLAAT5は精巣において抗炎症性N-アシルエタノールアミンの生合成を担う  [Not invited]
    佐々木すみれ; Mamun Sikder Mohammad; 三木寿美; 長崎祐樹; 太田健一; 星野克明; 上野正樹; 村上誠; 上田夏生; 宇山徹
    日本ビタミン学会第76回大会  2024/06  福井, AOSSA 福井県県民ホール, 福井市地域交流プラザ  公益社団法人 日本ビタミン学会
  • PLAAT5によって合成されるN-アシルエタノールアミンは精巣炎を緩和する  [Not invited]
    佐々木すみれ; Mohammad Mamun Sikder; 三木寿美; 長崎祐樹; 太田健一; 星野克明; 上野正樹; 村上誠; 上田夏生; 宇山徹
    第66回日本脂質生化学会  2024/06  静岡静岡市東部勤労者福祉センター「清水テルサ」  日本脂質生化学会
  • マウスにおけるPhospholipase A and acyltransferase 1（PLAAT1）の欠損は高脂肪食誘導性の脂肪肝を緩和する  [Not invited]
    佐々木すみれ; S.M. Khaledur Rahman; 宇山徹; Zahir Hussain; Mohammad Mamun Sikder; 財賀大行; 星野 真理; 太田健一; 三木寿美; 星野克明; 上野正樹; 村上誠; 上田夏生
    第78回日本栄養・食糧学会大会  2024/05  博多（アクロス福岡・中村学園大学）  公益社団法人 日本栄養・食糧学会
  • 幼少期の育児放棄が児の攻撃性に与える影響とその機序：母子分離モデルによる知見  [Not invited]
    太田健一;荒木 千尋;氏原 英敏;鈴木 辰吾;大給 日香里;粂井 大輝;三木 崇範
    第12回日本情動学会  2023/11  佛教大学 紫野キャンパス  日本情動学会
     
    幼少期の虐待経験はその後の暴力的な非行/犯罪行為の引き金となることが報告されているが、直接的な因果関係は未だ不明である。そこで本研究では育児放棄を模した母子分離モデルにて幼少期の不遇な養育環境が児の攻撃性にどう関与するのかを検討した。 生後20日齢 (ヒト2歳頃を想定)まで母獣から個別分離(3時間×2回/日)したラット仔を母子分離群として成熟後の攻撃性を評価すると、母子分離群では暴力的な攻撃行動の増加が認められた。またこの攻撃行動に伴う神経活性を調べた所、扁桃体中心核で活性化した神経細胞が増加し過剰な活性状態にある事が見出された。更に光遺伝学的手法で扁桃体中心核と攻撃性との関係性を検討すると、同部位の活性に伴って非常に暴力的な攻撃行動が惹起される事が明らかとなった。以上の結果から幼少期の育児放棄は児の扁桃体を中心とした攻撃制御機構の発達を撹乱し、それが将来的な暴力行為の原因となる事が示唆された。
  • 生後の養育環境は発達障害とどう関わるのか：母子分離モデルの知見から  [Not invited]
    太田健一
    第43回DOHaD学会寺子屋 -発生・発達毒性研究の最前線-  2023/11  WEB開催  一般社団法人日本DOHaD学会
     
    自閉スペクトラム症（ASD）などの神経発達障害には遺伝的要因が強く関与しているが、母体の炎症や薬剤曝露（バルプロ酸など）のような胎生期の環境要因も発症リスクとして注目されている。しかし生後の環境要因、例えば養育環境の影響については関与が示唆されてはいるもののまだはっきりとしていない。近年の研究により、単独ではASD症状が認められない影響力の小さい遺伝子変異（コモンバリアント）と生後の不遇な養育環境が重なることでASD症状が顕在化する事が報告されるなど、生後から長期に関わってくる養育環境は「発症の引き金」もしくは「症状悪化」としての重要性を内包すると考えられる。更に遺伝的要因あるいは胎生期の環境要因に比べ、生後の養育環境は介入の余地が大きく神経発達障害発症への関与とその機序を解明することは診断/治療/療育に繋がる期待が大きいはずである。 このような背景の中、我々は育児放棄を模した乳幼児期ストレスモデルとしてラット仔を脳発達期に母獣から分離する母子分離動物モデルを用いて研究を行ってきた。本講演では、これまで得られた結果の中から神経発達障害の中核症状である社会性の異常とその原因となる脳領域に関しての知見を紹介し、ASDモデルとの類似点等について考察する。また予備的知見ではあるが、母子分離が脳発達期に何を引き起こす事で社会性の異常へと繋がったのか、また母子分離による社会性の異常は学童期相当の脳発達段階での養育環境を豊かなものにする事で回復しうる可逆的なものなのか否かについても紹介する。
  • 母子分離ストレスによる社会的認知能力の低下と関連する脳領域  [Not invited]
    寺田谷紗希; 荒木 智尋; 氏原 英敏; 小澤 徹; 太田 健一; 鈴木 辰吾; 三木 崇範
    第125回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 系統解剖実習におけるThiel固定の有用性  [Not invited]
    髙島堯; 小澤 徹; 太田 健一; 鈴木 辰吾; 三木 崇範
    第125回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 母子間の関係性が児の脳発達及び高次機能に与える影響  [Not invited]
    太田健一; 鈴木辰吾; 三木崇範
    第125回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • 母子分離が引き起こす攻撃性増大と関連する脳領域  [Not invited]
    荒木 智尋; 氏原 英敏; 太田 健一; 鈴木 辰吾; 三木 崇範
    第74回日本解剖学会中国・四国支部学術集会  2019/10
  • How can maternal deprivation cause developmental disorders?  [Not invited]
    Ken-ichi Ohta; Shingo Suzuki; Takanori Miki
    The 9th Federation of Asian and Oceanian Physiological Societies Congress (FAOPS)  2019/03
  • 母子分離による社会的認知能力の低下とその原因  [Not invited]
    太田 健一; 小澤 徹; 鈴木 辰吾; 三木 崇範
    日本解剖学会第73回中国・四国支部学術集会  2018/10
  • 母子分離が破綻させる内側前頭前皮質の興奮/抑制バランス  [Not invited]
    小澤徹; 太田健一; 鈴木辰吾; 三木崇範
    第123回日本解剖学会総会・全国学術集会  2018/03
  • Long-term effects of early life stress on the balance between neural excitation and inhibition in the rat amygdala  [Not invited]
    Kenichi Ohta
    第40回日本神経科学大会  2017/07
  • 脳発達期の母子分離による扁桃体の興奮/抑制バランス崩壊  [Not invited]
    太田健一; 鈴木 辰吾; 天雲 千晶; 日下 隆; 三木 崇範
    第122回日本解剖学会総会・全国学術集会  2017/03
  • 脳発達早期の母子分離は海馬CA1領域におけるBDNF-ERKシグナルと樹状突起スパイン形成に影響を与える  [Not invited]
    太田 健一; 鈴木 辰吾; 割田 克彦; 加地 智洋; 日下 隆; 三木 崇範
    第5回日本DOHaD研究会学術集会  2016/07
  • 脳発達期の母子分離による海馬興奮性シナプス形成の異常  [Not invited]
    加地 智洋; 太田 健一; 鈴木 辰吾; 割田 克彦; 三木 崇範
    日本解剖学会第70回中国・四国支部学術集会  2015/10
  • Early life stress reduces BDNF expression and its related factors in rat hippocampus during brain development.  [Not invited]
    Ken-ichi Ohta; Shingo Suzuki; Katsuhiko Warita; Takashi Kusaka; Takanori Miki
    第120回日本解剖学会総会・日本生理学会大会  2015/03

MISC

  • PLAAT5によって合成されるN-アシルエタノールアミンは精巣炎を緩和する
    佐々木すみれ; Mohammad Mamun Sikder; 三木寿美; 長崎祐樹; 太田健一; 星野克明; 上野正樹; 村上誠; 上田夏生; 宇山徹  脂質生化学研究2024静岡  66-  164  -167  2024/06
  • PLAAT5は精巣において抗炎症性N-アシルエタノールアミンの生合成を担う
    佐々木 すみれ; Mohammad Mamun Sikder; 三木 寿美; 長崎 祐樹; 太田 健一; 星野 克明; 上野 正樹; 村上 誠; 上田 夏生; 宇山 徹  ビタミン  98-  (4)  225  -225  2024/04  [Refereed]
  • 幼少期ストレス経験による攻撃制御機構の破綻
    太田健一; 荒木智尋; 氏原英敏; 井関恵三; 鈴木辰吾; 大給日香里; 粂井大輝; 中村伸嗣; 日下隆; 三木崇範  日本先天異常学会学術集会プログラム・抄録集  62nd (CD-ROM)-  2022
  • 乳幼児期の不遇な養育環境による児の攻撃性増大とその原因となる脳領域
    太田健一; 荒木智尋; 氏原英敏; 井関恵三; 鈴木辰吾; 大給日香里; 粂井大輝; 中村伸嗣; 日下隆; 三木崇範  DOHad研究(Web)  10-  (2)  2022
  • 脳由来神経栄養因子が発達期神経細胞の遺伝子発現に与える影響
    鈴木辰吾; 川合杏奈; 三浦隆一郎; 太田健一; 三木崇範  日本解剖学会総会・全国学術集会講演プログラム・抄録集  125th-  2020
  • 母子間の関係性が児の脳発達及び高次機能に与える影響
    太田健一; 鈴木辰吾; 三木崇範  日本解剖学会総会・全国学術集会講演プログラム・抄録集  125th-  2020
  • 母子分離モデルから紐解く発達障害の原因となる脳領域
    太田健一; 三木崇範; 鈴木辰吾; 日下隆  母子健康協会小児医学助成研究報告書  31st-  2020
  • 母子分離が破綻させる内側前頭前皮質の興奮/抑制バランス
    小澤徹; 太田健一; 鈴木辰吾; 三木崇範  日本解剖学会総会・全国学術集会講演プログラム・抄録集  123rd-  2018
  • 脳発達期の母子分離による扁桃体の興奮/抑制バランス崩壊
    太田健一; 鈴木辰吾; 天雲千晶; 日下隆; 三木崇範  日本解剖学会総会・全国学術集会講演プログラム・抄録集  122nd-  2017
  • 神経毒とNeuroscienceエタノール
    三木 崇範; 太田 健一; 鈴木 辰吾  Clinical Neuroscience  (35)  1393  -1397  2017
  • 早産児脳発達リスクと発達ケア効果の分子機序解明:モデル動物による神経回路網レベルでのアプローチ
    太田健一; 鈴木辰吾; 日下隆; 三木崇範  母子健康協会小児医学助成研究報告書  27th-  2016
  • 養育環境が脳をかえる:分子~症状を双方向に見通す
    三木崇範; 太田健一; 鈴木辰吾  日本赤ちゃん学会学術集会プログラム・要旨集  15th-  2015
  • 生後早期の母子分離ストレスが,脂肪組織エネルギー代謝関連因子に及ぼす影響
    三木崇範; 太田健一; 鈴木辰吾; 割田克彦; 日下隆; 横山俊史; 劉俊騫; 矢倉富子; 玉井求宣; 竹内義喜  日本解剖学会総会・全国学術集会講演プログラム・抄録集  119th-  2014
  • 新生児期の不遇な養育環境が脳・脂肪組織に及ぼす影響-生活習慣病発症の脆弱性分子機構の解明-
    三木崇範; 太田健一; 鈴木辰吾; 日下隆; 横山俊史; 竹内義喜  母子健康協会小児医学助成研究報告書  24th-  2013
  • 脳発達の臨界期にてらした発達障害モデルの考察-胎児性アルコール症候群を例として-
    三木崇範; 太田健一; 鈴木辰吾; 割田克彦; 竹内義喜  日本解剖学会総会・全国学術集会講演プログラム・抄録集  118th-  2013
  • 長期間の食餌性コレステロール摂取が海馬神経栄養因子の動態に及ぼす影響
    三木崇範; 太田健一; 鈴木辰吾; 割田克彦; 日下隆; 横山俊史; 劉俊騫; 矢倉富子; 玉井求宣; 竹内義喜  日本解剖学会総会・全国学術集会講演プログラム・抄録集  118th-  2013
  • 小児期の養育環境が脳と心の発達に与える影響 セロトニン神経系と情動発現の分子基盤
    太田 健一; 三木 崇範; 鈴木 辰吾; 竹内 義喜; 日下 隆; 伊藤 進  成長科学協会研究年報  (35)  113  -116  2012/08
  • Development of biological clock system was impaired by prenatal ethanol administration(Poster Session)(Japanese Teratology Society 43rd Annual Meeting)
    Sakata-Haga H.; Sei H.; Ohta K.; Sawada K.; Morita Y.; Fukui Y.  Congenital anomalies  43-  (3)  247  -248  2003/09
  • P-13 Prenatal exposure to ethanol impairs development of the dorsal hippocampus in rats
    Sakata-Haga H.; Ohta K.; Cui C.; Sawada K.; Fukui Y.  Congenital anomalies  42-  (3)  264  -264  2002/09

Research Grants & Projects

  • 妊娠母体炎症が惹起する児の脳-身体の双方向性制御機能の破綻
    日本学術振興会：科学研究費助成事業
    Date (from‐to) : 2022/04 -2026/03 
    Author : 三木 崇範; 太田 健一; 鈴木 辰吾; 横山 俊史; 割田 克彦; 石川 一朗; 金西 賢治; 日下 隆; 大給 日香里
  • 生体外より遺伝子発現を誘導するシステムの開発
    日本学術振興会：科学研究費助成事業
    Date (from‐to) : 2022/04 -2025/03 
    Author : 鈴木 辰吾; 三木 崇範; 太田 健一; 重藤 元; 大給 日香里
  • 愛着・母子相互作用における子どもと母親の脳酸素代謝、神経活動の律動的同期性の解明
    日本学術振興会：科学研究費助成事業
    Date (from‐to) : 2022/04 -2025/03 
    Author : 谷本 公重; 加藤 育子; 西田 智子; 徳地 暢子; 尾崎 典子; 太田 健一; 鈴木 辰吾; 三木 崇範; 日下 隆
  • 脳腸相関に着目した幼少期ストレスによる社会性低下の機序解明と栄養学的予防アプローチ
    公益財団法人ヤクルト・バイオサイエンス研究財団：第33回 一般研究助成
    Date (from‐to) : 2024/04 -2025/03 
    Author : 太田健一
  • ストレスホルモンに着目した乳幼児期の母性剥奪が暴力性へと繋がる機序の解明
    公益財団法人 母子健康協会：小児医学研究助成 継続助成
    Date (from‐to) : 2023/12 -2024/11 
    Author : 太田健一
  • 乳幼児期の不遇な養育経験が前頭前野にもたらす影響は学童期までの運動経験で回復しうるのか
    中冨健興科学振興財団：令和4年度(第35回)研究助成金
    Date (from‐to) : 2023/04 -2024/03 
    Author : 太田健一
  • スタチンが効くがんを見極める予測因子の探索とがん転移抑制剤に向けたエビデンス構築
    日本学術振興会：科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    Date (from‐to) : 2019/04 -2023/03 
    Author : 割田 克彦; 保坂 善真; 太田 健一
     
    Transforming Growth Factor-β（TGF-β）は、上皮系のがん細胞を間葉系へと変化させる上皮間葉転換（EMT）を誘導し、がんの悪性化に深く関与している。しかし、TGF-β誘導性のEMTとスタチンの制がん効果の関係についてはよくわかっていない。一般にTGF-βは、細胞の分化誘導にあたり細胞増殖を強力に抑制することが知られているが、上皮系肺がん細胞株NCI-H322MはEMT誘導とともに細胞増殖が惹起される特異的ながん細胞であった。興味深いことに、アトルバスタチンを処置したNCI-H322Mでは、TGF-βによる細胞増殖性の亢進が有意に抑制され、さらに、間葉系マーカーのN-cadherinとVimentinの発現増加は有意に抑制された。以上より、がん細胞へのアトルバスタチンの処置は、TGF-β依存性の細胞分裂を抑え、EMTの進行を抑制する可能性が示唆された。 一方、スタチンに高感受性を示す間葉系肺がん細胞株HOP-92に0, 0.1, 1 uMのアトルバスタチンを添加し、代謝物の変動を比較したところ、3群間で異なる代謝プロファイルが示された。中でも、SpermidineやSpermineといったポリアミンの物質が1 uM添加群で低値の傾向を示すことが明らかとなった。先行研究ではスタチンがアルギナーゼ（アルギニンをオルニチンと尿素に加水分解する酵素）の阻害を介してポリアミン合成の抑制に関与することが報告されており、同様の現象がみられた可能性が考えられる。とくにポリアミンは細胞増殖や細胞死とも関連があることから、スタチン感受性がん細胞においては、ポリアミンの減少がスタチンによる細胞死の一因になり得ることが推察された。
  • New therapy for neonatal resuscitation using hydrogen gas
    Japan Society for the Promotion of Science：Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
    Date (from‐to) : 2019/04 -2022/03 
    Author : 中村 信嗣; 安田 真之; 小谷野 耕佑; 三木 崇範; 上野 正樹; 日下 隆; 太田 健一
     
    今年度は、新生子豚を用いて、低酸素虚血負荷後、蘇生開始後の脳血液量変化によって中等症、重症群に分け、水素ガス吸入6時間施行するものとしないものを各4頭ずつ計16頭行い、その後脳組織還流を行った。蘇生後の生体パラメーター測定は、心拍数、平均血圧、動脈血酸素飽和度を連続測定した。また、amplitude integrated EEG (aEEG)の測定と、時間分解分校装置を用いて脳血液量と脳内Hb酸素飽和度も連続測定した。これらの生体変化は、水素非吸入群での中等症と重症間では、脳血液量増加が重症で大きかった。また、水素吸入と非吸入群間では、生体パラメーターに明らかな違いは認めなかった。脳波でも、痙攣波は、両群ともに重症群では、蘇生後早期から認めたが、中等症群はけいれんは少ない傾向にあった。
  • 母子分離モデルから紐解く発達障害発症に関わる脳領域
    Japan Society for the promotion Science：Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
    Date (from‐to) : 2019/04 -2022/03 
    Author : Kenichi Ohta
     
    2019年度はまず母子分離モデルを用いて過剰な攻撃性と各脳部位との関係を解析した。生後2-20日まで仔を個別に分離（3時間×2回/日）したものを母子分離群として、生後8週齢でResident-intruder paradigm testにて攻撃行動を解析した。その結果、母子分離群では通常養育群と比較して高い攻撃性が認められた。更にこの攻撃行動試験後に攻撃行動に伴って活性化した脳部位を評価するために免疫組織染色にてc-fos陽性細胞数を測定したところ、母子分離群では扁桃体中心核でc-fos陽性細胞数の増加が認められ、それは攻撃性と強い正の相関性が認められた。一方で扁桃体の他の亜核（内側核、基底外側核）やその扁桃体の制御に関わる内側前頭前皮質のc-fos陽性細胞数には有意な差は認められなかった。これらの結果は母子分離群における過剰な攻撃性には扁桃体中心核の過剰な活性状態が関わっていることを示唆するものである。この結果をもとに次年度以降は母子分離群の過剰な攻撃性を引き起こす原因となる脳領域を扁桃体中心核を軸にして投射域レベルで明確にすることを目指す予定である。
  • Bidirectional signaling mechanism between the intestinal microbiota and brain: Molecular basis of obesity induced by stress.
    Japan Society for the Promotion of Science：Grants-in-Aid for Scientific Research
    Date (from‐to) : 2018/04 -2022/03 
    Author : Takanori Miki
     
    Numerous studies reported on the effects of early life stress on brain and body development. However, little is known about how it alters the intestinal bacterial flora. The new vistas for understanding the brain-gut interactions related to the gut microbiota provide further insights to understanding the developmental mechanism of brain-gut interactions. In this study, we examined the gut microbiota of a maternal separation model in rats and found changes in composition particularly related to lifestyle-related diseases and inflammation. Furthermore, this animal model showed an increased expression of inflammatory cytokines released by microglia in the brain during early life. These results suggest that early life stress alters an inflammation-prone gut microbiota, which may cause inflammation in the brain.
  • Influence of Early Life Stress on the Brain Development
    Japan Society for the Promotion of Science：Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
    Date (from‐to) : 2017/04 -2020/03 
    Author : Suzuki Shingo
     
    Previous studies have suggested that BDNF, which induces synaptic development, induces CYP46 which promotes the biosynthesis of 24-hydroxycholesterol. In the present study, we investigated the possibility that 24-hydroxycholesterol could be a biomarker for synaptic development. Specifically, we evaluated the potential of 24-hydroxycholesterol to serve as a biomarker of synaptic development using repeated maternal separation (MS), a model of preterm birth stress. The results showed that the expression of CYP46 in the hippocampus was reduced by MS. These results suggest that early life stress may have reduced CYP46 expression levels via a reduction in BDNF. Therefore, stress during development may act on the brain to induce a decrease in 24-hydroxycholesterol, suggesting that 24-hydroxycholesterol could be used as a marker for synapse formation.
  • The Influences of maternal separation on neural circuit formation during brain development equivalent to preterm infants in human
    Japan Society for the Promotion of Science：Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
    Date (from‐to) : 2015/04 -2018/03 
    Author : OHTA Ken-ichi
     
    In this study, we analyzed the influences of maternal separation (MS) during brain development equivalent to preterm infants in human using rat model. Our results showed that MS during brain development increased aggressive behavior and reduced the behavior related to social recognition after maturation. In addition, we found that reduction of various factors (VGAT, Neuroligin-2) related to inhibitory synapse in the amygdala and the medial prefrontal cortex of mature rat exposed to MS. Excitatory/inhibitory imbalance disrupts normal function in these regions, which leads to cause excessive aggression and abnormality of sociability. Our study also revealed these influences of MS are not irreversible, but rather can be recovered depending on nurturing environment after MS.
  • Regulation of energy metabolism between brain and periferal organs; molecular mechanism of stress-induced life style-related diseases
    Japan Society for the Promotion of Science：Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
    Date (from‐to) : 2014/04 -2018/03 
    Author : MIKI TAKANORI
     
    This study was carried out to examine the effects of early postnatal maternal separation stress on the developmental crosstalk between the brain and peripheral energy-related organs. Our study can obtain insight understanding etiological mechanisms of life style-related diseases, such as obesity. Maternally separated rats showed abnormal alterations in neurotrophic factor expressions, their signal transduction systems and synapse structure protein phosphorylations. Furthermore, maternal separation stress affected various enzymes that involves in lipid metabolism. Examination on gut microbiota in these animals showed a disturbance in microbial composition leading to cause abnormal metabolism and/or nutrition. Our study showed that maternal separation stress during early postnatal life can affect the functions of both brain and peripheral organs that causes obesity in later life.
  • Effect of BDNF on fatty acid homeositasis during brain development
    Japan Society for the Promotion of Science：Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
    Date (from‐to) : 2014/04 -2017/03 
    Author : SUZUKI SHINGO
     
    It is suggested that lower dietary intake of nutrients such as fatty acids during the development is related to the vulnerability to the on-set of psychiatric disorders. However, brain fatty acid homeostasis in the neonatal period has not been fully understand. In this study, we tried to elucidate the brain lipid homeostasis in this period. As a result, it was found that saturated fatty acids are actively desaturated in neonatal brain, that BDNF (Brain-derived neurotrophic factor) is involved in liver SCD-1 activity and can participate in systemic fatty acid homeostasis, and that BDNF induces the expression of HPA axis-related protein.
  • Analysis of molecular mechanisms involved in the susceptibility to statins on cancer cells
    Japan Society for the Promotion of Science：Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
    Date (from‐to) : 2014/08 -2016/03 
    Author : Warita Katsuhiko; MIKI TAKANORI; HOSAKA YOSHINAO; OHTA KEN-ICHI; SUZUKI SHINGO; WARITA TOMOKO; Oltvai Zoltan N.
     
    The anti-proliferative effect of stains on cancer cells has received widespread attention, since it has been reported that the statins may exhibit an anti-cancer effect in addition to their cholesterol-lowering effect. However, what type of cancer cell statin is effective for is unclear. Our previous study identified E-cadherin as a candidate factor determining the susceptibility to statin. To demonstrate that E-cadherin actually determines the susceptibility of cancer cells to statin, we examined if the regulation of E-cadherin expression has an influence on the susceptibility of cancer cells to statin in the present study. When E-cadherin gene (CDH1) was inserted into the statin-sensitive cells which had no E-cadherin, the half maximal inhibitory concentration (IC50) increased 3.7-fold. On the other hand, E-cadherin knockdown in the statin-resistant cancer cells increased their susceptibility to statin. These results strongly suggest that E-cadherin is a statin resistance factor.
  • Risk of learning deficit and mental disorder by prolonged maternal separation
    Japan Society for the Promotion of Science：Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
    Date (from‐to) : 2012/04 -2015/03 
    Author : OHTA Ken-ichi; TAKEUCHI Yoshiki; MIKI Takanori; SUZUKI Shingo; WARITA Katsuhiko; KUSAKA Takashi
     
    Present study showed that prolonged maternal separation influenced formation of neuronal circuit in the CA1 region of rat hippocampus and hippocampus-dependent learning ability after weaning. In addition, prolonged maternal separation caused the reduction of BDNF-ERK signaling and hyperphosphorylation of GluR1 via CaMKII in the rat hippocampus. Given that these factors are closely related to synaptic formation, functional synapses are commenced to be formed around postnatal days 7-10, these alterations possibly disrupt normal functional acquisition of brain development. Our findings suggest that prolonged maternal separation disturbs the factors related to synaptogenesis during early brain development, which might be in part responsible for abnormalities of formation of neuronal circuit and learning deficit in later life.
  • Ethiological mechanisms of perinatal stress on lifestyle-related diseases pathogenesis
    Japan Society for the Promotion of Science：Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
    Date (from‐to) : 2010/04 -2014/03 
    Author : MIKI Takanori; OHTA Kenichi; SUZUKI Shongo; YOKOYAMA Toshifumi; KUSAKA Takashi; TAKEUCHI Yoshiki
     
    This study was carried out to examine the effects of early postnatal maternal separation stress on the brain development, biological properties of adipose tissue, and the interactions between them. Wistar rats were separated from their mothers in early life. The level of various neurotrophic factor ligands/receptors in the cerebral cortex and cerebellum showed abnormal time-dependent fluctuations. Given that these factors play important roles in brain development, it can be speculated that the altered expression of these factors induced by maternal separation may interrupt normal brain development and ultimately lead to functional disruption. Furthermore, there was a significant change in the level of various mitochondrial energy-expenditure molecules. Given that these molecules influence the mitochondrial metabolism, our study indicates that early postnatal maternal deprivation can influence the fate of adipose tissue proliferation, presumably leading to obesity later in life.
  • Alterations of synaptic transcytosis induced by ethanol exposure: non-vesicular synaptic transport in the rat
    Japan Society for the Promotion of Science：Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
    Date (from‐to) : 2010/04 -2014/03 
    Author : TAKEUCHI Yoshiki; MIKI Takanori; IMAGAWA Tomohiro; NAKAMURA Kazuhiko; OHTA Kenichi; SUZUKI Shingo; WARITA Katsuhiko; MATSUMOTO Yoshiki
     
    Neuronal tracer of HRP is considered to be transported independently at synapse. To investigate this transport, the solitary nucleus was observed at the electron microscopic level after WGA-HRP injection into the rat vagus nerve. Animals receiving injection of WGA-HRP with Rab3A-siRNA or alcohol treatment revealed apocrine-like structures of terminals which contained HRP reaction product and indented into secondary neurons. Finally, these structures were observed to be separated completely from axon terminals. Quite similar structures were found in the posterior pituitary in animals receiving same injections into the hypothalamus or alcohol treatment. The apocrine-like structures of hypothalamic terminals showed to contain HRP reaction product and large dense core vesicles, and be frequently separated into the vascular space. The present study apparently confirmed the existence of synaptic transport of proteins which was quite different from previous vesicular synaptic transport.
  • Etiological mechanisms of anxiety disorders induced by fetal alcohol exposure with special reference to fear condition and dynamics state of serotonin.
    Japan Society for the Promotion of Science：Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
    Date (from‐to) : 2010 -2011 
    Author : OHTA Kenichi
     
    Previous study revealed that abnormalities of brain development induced by fetal alcohol exposure(FAE) were recovered by administration of serotonin 1A receptor agonist during period of brain development. In addition, we found disruption of dynamics state of serotonin under fearful state in mature FAE animals. These results suggest that FAE induces abnormalities of central nerves system via reduction of serotonergic function, mainly meditated by serotonin 1A receptor during period of brain development and prolonged abnormality of 5-HTergic function lead to anxiety-like behavior in mature FAE animals.
  • Relation between abnormalities of serotonergic neurons and anxiety-related behaviors on prenatally ethanol-exposed rats
    Japan Society for the Promotion of Science：Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
    Date (from‐to) : 2008 -2009 
    Author : OHTA Kenichi
     
    We investigated the serotonergic system and anxiety-related behavior of rats prenatally exposed to ethanol. Anxiety-related behavior tests revealed that the susceptibility to anxiety was decreased in prenatally ethanol-exposed rats. However, their innate fears were facilitated only when they were exposed to intensive aversive stimuli. The abnormalities of anxiety-related behaviors might be attributed to the depressed serotonergic action as a result of a reduced number of serotonergic cells in the midbrain raphe nuclei or the abnormal fluctuation in brain serotonin during development.
  • 発達期PCB暴露による行動異常への甲状腺ホルモンとアミン神経系の関与
    日本学術振興会：科学研究費助成事業 若手研究(B)
    Date (from‐to) : 2006 -2007 
    Author : 太田 健一
     
    SDラットを用いて、妊娠10日から21日の期間に2.5〜5% (w/v)のエタノールを含む液体飼料を与えた。そのまま出産させ、その仔を離乳まで無処置の里親に育てさせて生後60〜70日齢で実験に供した(Et群)。対照群(PF群)にはエタノールを等カロリーのsucroseで置き換えた液体飼料を与え、無処置群(Int群)には固形飼料を与えた。行動解析では、高架式十字迷路試験においてEt群はopen armでの滞在時間が他の2群よりも有意に長く、オープンフィールド試験でも中央滞在時間が他の2群よりも長い傾向が認められた。これらの結果は、Et群で不安や恐怖の感受性が低下していることを示唆するものである。しかし一方では、Et群で不安様行動の指標の一つであるfreezingが顕著に認められた。よって、本研究ではEt群の不安に関係する行動試験で一致した所見は得られず、Et群で不安の感受性が低下しているか否かについては明らかではなかった。免疫組織化学ではEt群は他2群と比較してdorsal raphe nucleusのserotonin神経細胞数の減少が観察された。serotonin神経系はfreezingとの関係性が高いことが報告されており、Et群で見られたfreeingもserotonin神経細胞の減少が原因となっている可能性が考えられる。しかしながら、高架式十字迷路試験はserotonin神経系との関係に関して一定した結果が得られておらず、serotonin以外の神経伝達物質の関与が示唆される。これらのことから胎生期エタノール曝露による行動異常にはserotonin神経系だけでなく他のアミン神経系の異常も影響していることが考えられる。今後はこれらの実験結果をふまえて、発達期PCB曝露が仔の行動異常に与える影響と甲状腺ホルモン及びアミン神経系の関与についての研究を進める予定である。

Social Contribution

  • 養育環境が子供の脳発達に及ぼす影響
    Date (from-to) : 2023/01/22-2023/01/22
    Role : Lecturer
    Category : Seminar
    Sponser, Organizer, Publisher  : 香川大学
    Event, Program, Title : 三木サテライトセミナー
    General サンサン館みき

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