研究者データベース

平野美紀 (ヒラノ ミキ)

        
    法学部 法学科 創発科学研究科 創発科学専攻 学生支援センター 
  • 教授
Last Updated :2025/04/24

研究者情報

学位

  • 法学修士(慶應義塾大学)

J-Global ID

研究キーワード

  • 医事法   刑事法   

研究分野

  • 人文・社会 / 新領域法学 / 医事法
  • 人文・社会 / 刑事法学

経歴

  • 2025年04月 - 現在  香川大学副学長
  • 2022年04月 - 現在  放送大学香川学習センター客員教授
  • 2013年04月 - 現在  香川大学法学部教授
  • 2023年10月 - 2025年03月  香川大学法学部副学部長
  • 2023年10月 - 2025年03月  香川大学副理事
  • 2017年10月 - 2025年03月  香川大学学生支援センター副センター長(併任)
  • 2021年10月 - 2023年09月  香川大学教育研究評議会評議員
  • 2017年04月 - 2022年03月  香川大学四国グローバルリーガルセンター教授(併任)
  • 2016年04月 - 2019年09月  香川大学法学部副学部長
  • 2006年04月 - 2013年03月  香川大学法学部准教授

学歴

  • 1993年04月 - 1997年03月   慶應義塾大学大学院   法学研究科後期博士課程   公法学専攻
  • 1991年04月 - 1993年03月   慶應義塾大学大学院   法学研究科 前期博士課程   公法学専攻
  • 1987年04月 - 1991年03月   慶應義塾大学   法学部   法律学科

所属学協会

  • 日本被害者学会   法と精神医療学会   日本生命倫理学会   日本医事法学会   日本司法精神医学会   日本刑法学会   

研究活動情報

論文

  • 「第2章刑法と刑事司法手続き」「第3章少年法と刑事司法手続き」「第10章犯罪被害者の支援」
    平野美紀
    刑事司法と福祉(弘文堂)森長秀・淺沼太郎編 11-27, 29-44 - 227-242 2024年03月
  • シンポジアム児童虐待の現状と対策 コロナ禍での再考「シンポジアムの趣旨」
    平野美紀
    法と精神医療 36 139 - 142 2023年09月 [招待有り]
  • 再犯防止に向けた地域での試み:大学生と出所者との「居場所と出番」づくり
    平野美紀
    罪と罰 60 2 72 - 75 2023年03月 [招待有り]
  • 第8章 刑事法
    平野美紀
    『法学入門(第2版)』森長秀編(光生館) 151 - 180 2022年11月 [招待有り]
  • 全国初!?大学生と出所者との「居場所と出番づくり」
    平野美紀
    季刊刑事弁護 112 104 - 109 2022年10月 [招待有り]
  • Violence against women and the preventative measures from a legal viewpoint in Japan
    平野美紀
    香川法学 41 3・4 181 - 196 2022年03月
  • 英国Dangerous and Severe Personality Disorder(DSPD)事業からの示唆
    菊池 安希子; 藤井 千代; 椎名 明大; 平野 美紀; 小池 純子; 河野 稔明; 五十嵐 禎人
    司法精神医学 16 1 124 - 124 日本司法精神医学会 2021年08月
  • 司法精神科病棟の機能分化 英国Dangerous and Severe Personality Disorder(DSPD)事業からの示唆
    菊池 安希子; 藤井 千代; 椎名 明大; 平野 美紀; 小池 純子; 河野 稔明; 五十嵐 禎人
    日本社会精神医学会雑誌 30 1 20 - 34 (一社)日本社会精神医学会 2021年02月
  • オランダにおける触法精神障害者の再犯防止に向けた法改正の動き
    平野美紀
    香川法学 40 1・2 49 - 65 2020年09月
  • オランダにおける麻薬政策
    ルーカス・ノヨン; 平野美紀
    香川法学 39 1・2 75 - 89 2019年09月
  • 違法薬物と法的問題
    平野美紀; 黒田治
    精神科 35suppl.1 447 - 454 2019年07月
  • オランダにおける性売買の非犯罪化の現状と評価
    平野美紀
    ジェンダーと法 16 37 - 49 2019年07月 [招待有り]
  • オランダにおける社会内処遇制度:再犯防止対策の一つとして
    平野美紀
    法と精神医療 33 21 - 32 2019年03月
  • 少年法適用年齢をめぐる議論ーオランダにおける柔軟な法実務を背景に
    ルーカス・ノヨン、平野美紀
    香川法学 38 1=2 215 - 227 2018年09月
  • オランダにおける安楽死届出制度について
    ペーター P.J.タック; 平野美紀
    香川法学 37 1・2 163 - 176 2017年09月
  • 児童虐待再発防止の現状と課題:香川県における多機関連携の取組みを中心に
    平野美紀
    市民生活と現代法理論 451 - 464 2017年03月
  • 精神障害を有する受刑者の再犯の現状と課題
    平野美紀
    岩瀬徹・中森喜彦・西田典之編『町野朔先生古稀記念:刑事法・医事法の新たな展開』(信山社) 307 - 323 2014年03月
  • オランダにおける安楽死論議
    平野美紀
    甲斐克則編『医事法講座第4巻:終末期医療と医事法』信山社 44 - 75 2013年03月
  • 医療観察法の運用における人権擁護
    平野美紀
    2013年
  • オランダにおける後期妊娠中絶
    平野美紀
    香川大学法学部創設30周年・法学研究院創設記念論文集『現代における法と政治の探求) 185-202  2012年10月
  • 医療観察制度運用に関する最高裁の判断
    平野美紀
    年報医事法学 27 128-138  2012年08月
  • サリドマイド/薬害と子ども
    平野美紀
    玉井真理子編『子どもの医療と生命倫理(第2版)』法政大学出版会 71 - 72 2012年04月
  • オランダ:重度障害新生児に対する生命終結問題の行方
    平野美紀
    小山剛・玉井真理子編『子どもの医療と法(第2版)』(尚学社) 302-328  2012年03月
  • Issues in Euthanasia Jurisprudence in Japan
    Hirano Miki
    BIOMEDICAL LAW & ETHICS 5(2), 21-46, December 2011 5 2 21-46  2011年12月 [査読有り]
  • 知的障害犯罪者の処遇と社会復帰の現状と課題ー再犯防止の観点から
    平野美紀
    『岩井宜子先生古稀祝賀論文集:刑法・刑事政策と福祉』 2011年12月
  • 高齢社会の人権擁護ー刑事法の視点から高齢被害者と高齢犯罪者を手がかりに
    平野美紀
    『須永醇先生傘寿記念論文集:高齢社会における法的諸問題』 2010年09月
  • 最高裁第2小法廷平成19年7月25日決定について
    平野美紀
    年報医事法学 24 137-143  2009年07月
  • オランダ:重度障害新生児に対する治療中止と生命終結
    平野美紀
    小山剛・玉井真理子編『子どもの医療と法』(尚学社) 279-302  2008年06月
  • オランダにおける高齢者の医療行為に関する意思決定:生命終結に関して
    平野美紀
    『成年後見と医療行為』(日本評論社) 217-235  2007年03月
  • 審判における精神鑑定
    平野美紀
    松下正明総編集『司法精神医学第2巻:刑事事件と精神鑑定』中山書店, 47 - 56 2006年01月
  • 制度利用のために必要な能力判定:諸外国の事例から
    平野 美紀
    老年精神医学雑誌 16 増刊III 172-176  2005年12月
  • オランダにおける触法精神障害者対策の現状と課題
    平野 美紀
    『触法精神障害者の処遇』(信山社) 433-450  2005年06月
  • 死の自己決定:自殺と安楽死
    平野美紀
    精神保健研究 』49号supplement 67-74頁  2003年03月 [査読有り]
  • 平野美紀
    International Journal of Law and Psychiatry 25 6 557 - 571 2002年11月 [査読有り]
  • 触法精神障害者対策の現状と問題点?オランダ編
    平野美紀
    現代刑事法 4巻10号 10号 83-88頁  2002年09月
  • 医療における意思能力:生命の終結に関して
    平野美紀
    『成年後見と意思能力:法学と医学のインターフェース』(日本評論社) 223-241頁  2002年07月
  • 犯罪被害者の権利:オランダ
    平野美紀
    法律時報 71巻 10号 70-71  1999年09月
  • オランダにおける安楽死をめぐる諸問題
    平野美紀
    法学政治学論究 30号 321-358頁 - 358 慶応義塾大学大学院法学研究科内「法学政治学論究」編集委員会 1996年09月 [査読有り]

講演・口頭発表等

  • 法的な問題:個人情報保護を中心として  [招待講演]
    平野美紀
    縁結びおせっかいさんスキルアップ研修 2024年02月 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
  • 精神科医療と同意に関する考察:摂食障害と安楽死議論も踏まえて  [通常講演]
    梁瀬まや; 宮本悦子; 平野美紀
    第19回日本司法精神医学会大会 2023年09月 口頭発表(一般)
  • 高齢・障害を有する出所者の地域での受容:包括的な社会を目指す学生の再犯防止活動  [通常講演]
    平野美紀
    第19回日本司法精神医学会大会 2023年09月 口頭発表(一般)
  • 日本における自然災害の被害防止と復興への法的支援に対する方策  [招待講演]
    平野美紀
    2023年08月
  • 人権教育と生涯学習  [招待講演]
    平野美紀
    令和5年度社会教育主事講習 2023年08月
  • 薬物事犯と刑罰
    平野美紀
    再犯防止シンポジウム「薬物使用者が抱える生きづらさとは:誰もが住みやすい社会を考える」 2023年07月
  • 犯罪被害者と刑事司法  [招待講演]
    平野美紀
    ボランティア支援員養成講座 2023年06月 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
  • 現代の犯罪と被害者支援制度  [招待講演]
    平野美紀
    三豊サテライトセミナー 2023年06月 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
  • 組織の外への関係づくり  [招待講演]
    平野美紀
    令和4年度地域生活定着支援人材養成研修 管理職員研修 2023年01月 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
  • 再犯防止対策に求められていることを改めて考えてみる  [招待講演]
    平野美紀
    四国再犯防止会議講演会 2022年12月 口頭発表(招待・特別)
  • 医療の高度化と生命をめぐる法的課題  [招待講演]
    平野美紀
    令和4年度 日本学術会議・中国四国地区講演会:Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)VUCA時代における諸問題への分野横断的アプローチ 2022年11月 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
  • 精神鑑定医からみたオランダ司法精神医療 ー オランダ司法精神医療視察報告 ー  [通常講演]
    梁瀬まや; 宮本悦子; 平野美紀
    第18回日本司法精神医学会大会 2022年07月 口頭発表(一般)
  • WS刑事司法と精神医療  [招待講演]
    平野 美紀; 奥村雄介; 鈴木秀行; 田口寿子; 藤井千代
    第100回日本刑法学会 2022年05月 シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
  • Country Reports- Report of Japan:Istanbul Convention and Violence against women in Japan  [招待講演]
    Miki Hirano
    LAW ON THE BOSPHORUS ISTANBUL International Criminal Justice and Human Rights Law Summer School 2021 2021年08月 シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
  • オランダにおける司法患者の施設内処遇と長期化の問題に対する法改正の動き
    平野美紀; 宮本悦子; 梁瀬まや
    第16回日本司法精神医学会大会 2020年11月
  • Restrictive measures in Japan and its relation with human rights  [招待講演]
    Hirano Miki
    Law on the Bosphorus international summer school in association with Leiden University 2020年08月
  • 多様性を包括する「誰一人取り残さない」社会の再犯防止  [招待講演]
    平野美紀
    更生保護制度施行70周年記念香川県大会 2019年11月
  • 多様な人たちを受容できる社会を目指して  [招待講演]
    平野美紀
    第44回高松矯正管区教誨師研修大会 2019年07月
  • オランダにおける刑罰としての社会奉仕命令:検察と保護観察所の役割を中心に
    平野美紀
    第33回法と精神医療学会 2017年12月
  • 刑事司法の立場から高齢者の反社会的行動の実情と対応を考える
    平野美紀
    第7回日本認知症予防学会 2017年09月
  • 刑事司法制度と措置入院 (シンポジウム「措置入院はどうあるべきか:相模原障害者殺傷事件をめぐって」)  [招待講演]
    平野美紀
    全国自治体病院協議会・精神科特別部会第55回総会・研修会「地域移行と在宅医療」シンポジウム「措置入院はどうあるべきか:相模原障害者殺傷事件をめぐって」 2017年08月
  • オランダの社会内処遇:保護観察所の役割を中心に
    平野美紀
    第12回日本司法精神医学会大会 2016年06月
  • Criminal sanction in Japan  [招待講演]
    Hirano Miki
    2nd criminal Law reforms congress, Istanbul University and Turkey Ministry of Justice (Istanbul, Turkey), 2015年06月 口頭発表(招待・特別)
  • The roles of patient's family and hospital ethic committee in Japan  [招待講演]
    Hirano Miki
    International symposium 2014: autonomy and familism, Ewha Institute for Biomedical Law and Ethics, Bioethics Center Ehwa University (Seoul, Korea) 2014年01月
  • 精神障害を有する再入受刑者の再犯の現状と課題
    平野美紀
    第9回日本司法精神医学会大会 2013年05月
  • The Dutch model from a legal viewpoint,  [招待講演]
    Hirano Miki
    International symposium of Toyo office of Leiden University 2012年11月
  • 刑事施設における精神障害受刑者の実情と釈放
    平野美紀
    第90回日本刑法学会ワークショップ:精神障害犯罪者の社会復帰 -司法と福祉の連携 2012年05月
  • Issues in Euthanasia Jurisprudence in Japan  [招待講演]
    Hirano Miki
    International Bioethics Conference, Bioethics Center Ehwa University (Seoul, Korea) 2011年09月 口頭発表(招待・特別)
  • 終末期医療と刑事法
    平野美紀
    第37回日本医事法学会:ワークショップ:終末期医療@東京大学 2007年11月 シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
  • 新生児に対する生命維持治療と生命終結行為:オランダの判例を中心に  [通常講演]
    平野美紀
    第17回日本生命倫理学会年次大会:ワークショップ:医療における子どもの権利@東京女子医科大学 2005年11月 シンポジウム・ワークショップパネル(指名)

MISC

  • 医療観察法による鑑定入院命令に対する取消請求
    平野美紀 医事法判例百選(第3版) (258) 220 -221 2022年07月 [招待有り]
  • 医療観察法の制度対象者の治療・支援体制の整備のための研究 司法精神医療の国際比較に関する研究
    厚生労働科学研究費補助金 障害者政策総合研究事業(精神障害分野)令和2年度 総合研究報告書 2021年03月
  • 文献紹介:John Keown "Euthanasia and public policy 2nd ed."
    平野美紀 年報 医事法学 (35) 208 -213 2020年10月
  • 医療観察法の制度対象者の治療・支援体制の整備のための研究 司法精神医療の国際比較に関する研究
    厚生労働科学研究費補助金 障害者政策総合研究事業(精神障害分野)平成30年度 総合研究報告書 2020年03月 [招待有り]
  • 多様な人たちを受容できる社会を目指して
    平野美紀 第44回高松矯正管区教誨師研修大会 35 -48 2020年03月 [招待有り]
  • 私の研究テーマと日蘭学会とのご縁
    平野美紀 日蘭学会通信 (136号) p.2 2012年07月

受賞

  • 2023年10月 文部科学省 地方教育行政功労者表彰
     
    受賞者: 平野美紀
  • 2023年10月 内閣総理大臣 令和5年「安全安心ままちづくり関係功労者表彰 内閣総理大臣賞」
     
    受賞者: 香川大学再犯防止プロジェクト PROS

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 刑務所出所者等の再犯防止と改善更生に必要な社会内での支援に関する比較法的研究
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2024年04月 -2027年03月 
    代表者 : 平野 美紀
  • 子宮移植に関する医事刑法上の諸問題の総合的検討
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2024年06月 -2026年03月 
    代表者 : 城下 裕二; 山本 輝之; 湯沢 賢治; 柑本 美和; 西村 勝治; 古川原 明子; 平野 美紀; 富山 侑美
  • 障害を有する者の再犯防止に向けた入口支援と社会内処遇のありかたに対する検討
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2021年04月 -2024年03月 
    代表者 : 平野 美紀
     
    近年の再犯防止を重視したさまざまな施策が行われているが、本研究は精神障害を有する者の再犯防止に資する社会内処遇制度のあり方について検討することを目的としている。今年度特に着目したのは、次の3点である。①刑務所の中には一定数精神障害を有する者が存在し、その障害が出所後の再犯に至る原因にもなるため、出口支援の内容や出所後の医療継続の問題。そもそも刑務所に入所する以前の「刑事司法における入口」の場面で、本人の支援をしながら「(入所せずに)社会内で医療を継続すること」についての現状と課題。②医療観察法による、重大な他害行為を行った心神喪失者等に対しての指定入院医療機関での処遇と、退院に向けた出口支援と退院後の医療の継続の現状と課題。加えて刑事司法の枠組みと医療観察法のどちらの枠組みからも最終的には地域社会での医療の継続やそのための支援が大きな課題となるため、③精神保健福祉法上の措置入院退院後の支援についての検討である。コロナ禍で県外に出ることに大きな制限がかかったため、主には文献収集と分析を中心に行い、その他聞き取り調査ができる場合には県内を中心に実施した。①については愛媛県と香川県の地域生活定着支援センターでの出所後支援の現状と課題、また入口支援として香川県内で実施されている関係機関の連携の状況についての検討、②については医療観察法での審判(初回入院および医療の継続、また医療の終了)の状況や入口段階での鑑定入院の状況と判例検討、③については特に自治体との連携や地域で対象となる者への支援状況についてが課題となるため、香川県の精神保健福祉センターや地域生活定着支援センター、保護観察所や福祉関係をはじめとした関係機関等への聞き取り調査を行った。
  • 臓器移植法制・法政策の包括的再検証―改正法施行10年目の現況を踏まえた提言
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2020年04月 -2023年03月 
    代表者 : 城下 裕二; 山本 輝之; 湯沢 賢治; 柑本 美和; 西村 勝治; 佐藤 雄一郎; 平野 美紀
  • 違法行為を行った精神障害者の社会復帰と治療継続に関する比較法的研究
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2017年04月 -2021年03月 
    代表者 : 平野 美紀
     
    わが国では犯罪数が大幅に減少している中で、窃盗犯罪が減少せず、窃盗犯の再犯率の高さや、実務においては摂食障害を有する累犯者への治療的アプローチが喫緊の課題として挙げられることがわかった。そこで本年度は、精神障害者が違法行為を行った場合の治療継続について、先進国であるオランダに着目した。摂食障害や窃盗累犯者について精神医学及び刑事司法の分野においてどのようなアプローチがされているのかを中心とした。 精神医学においては事前の文献研究でもほとんど見つからなかったうえ、摂食障害専門治療施設でのインタビューで、わが国において議論されているような窃盗累犯と摂食障害とを結びつける考え方がほとんどないことが鮮明になった。さらに、刑事法的には、累犯者のためのISD処分(刑事処分)のほか、特定の場合に精神障害者に付すTBS処分があることを文献研究として研究したうえで、運用現場として、検察庁および責任能力判定施設、通常の刑務所と治療重点施設等を訪問し、裁判官、検察官、判定医、刑務所処遇関係者、治療施設処遇者等関係者へのインタビューやデータ収集をした。TBS処分とは、4 年以上の自由刑を最高刑として有する犯罪(強盗・強制性交・殺人等)や特定の重大犯罪(飲酒運転による重大な身体の傷害の惹起、脅迫等)を行った精神障害者に対して、特に公共の安全を確保する必要がある場合に、当該本人の人格、当該犯罪の重大性または過去の重大犯罪に関しての有罪判決の頻度等を考慮に入れて、刑事裁判所が決定・命令する処分刑罰の後に処遇するものである。そして、刑事司法の分野でも窃盗累犯と摂食障害とを結びつける考え方やそのような主張がほとんどされていないこと、精神障害者への治療を継続するために多職種で連携して法を運用していることが明らかになった。 そして、これまでの調査研究から、本年度は3本の論文公刊を行った。
  • 臨床研究における刑事規制の総合的検討―「被験者保護法」モデルの構築を目指して
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2017年04月 -2020年03月 
    代表者 : 城下 裕二; 山本 輝之; 湯沢 賢治; 柑本 美和; 佐藤 結美; 奥山 眞紀子; 平野 美紀; 奥田 純一郎
     
    平成30年度は、臨床研究の法規制に関する海外の状況を検討するため、アメリカ合衆国(ワシントンD.C.)のジョージタウン大学・ケネディ倫理研究所を訪問した。当地は医事法・生命倫理学のメッカとして知られ、長年にわたって学術的交流を続けているProf. John Keownへのインタビューも交えつつ、アメリカにおける「人を対象とする臨床研究に関する規制」(45CFR46)を中心とした分析を行った。これは行政規則ではあるが、被験者保護に関する包括的なルールとしてわが国でも参照すべき点が多い。また、同研究所のライブラリアンの全面的な協力を得て、これまで英語圏で発表された、臨床研究に対する刑事法的対応に関する主要な文献を網羅的に調査することができた。 また、研究代表者の所属する北海道大学において2019年3月に「法と精神医療学会」が開催されることとなったため、代表者のオーガナイズにより、シンポジウム「北海道における指定入院医療機関の設置について」を実施した。北海道大学病院では、数年後を目処に、全国で初めて、医療観察病棟を設置することがこのたび公表され、そこでは、臨床家による医療とは異なって、アカデミックなアプローチによる治療法の確立が期待されている。シンポジウムならびにその準備過程では、精神科医療における臨床研究のあり方も、こうした施設における検討課題となりうることが確認された。 以上のほか、各研究分担者において、イギリス・オランダ・フランスを中心に、臨床研究の規制状況について調査を継続している。
  • 病腎移植に関する刑事法上の諸問題の総合的検討
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2014年04月 -2017年03月 
    代表者 : 城下 裕二; 山本 輝之; 湯沢 賢治; 柑本 美和; 武藤 香織; 佐藤 雄一郎; 平野 美紀; 奥田 純一郎; 佐藤 結美
     
    わが国の医療機関の一部で行われている病腎移植が刑法上の正当業務行為として許容されるかについては、医学的適応性、医術的正当性からみて困難な面があり、現時点では、厚労省ガイドラインが規定するように、臨床研究としての実施が妥当である。ただ、近年の諸外国において、臓器不足を背景としつつ、extended (or expanded) donor あるいは marginal donor として、従来はドナーとして受け入れられなかった疾患のある者をドナーに含める動向がみられる。今後は、こうした新たなアプローチが、病腎移植の医学的適応性ないしは医術的正当性の判断にいかなる影響を及ぼすのかを注視する必要がある。
  • 精神障害に罹患した犯罪行為者の処遇―刑事法と精神科医療、福祉との連携
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2012年04月 -2016年03月 
    代表者 : 山本 輝之; 町野 朔; 五十嵐 禎人; 柑本 美和; 城下 裕二; 山中 友理; 川本 哲郎; 辻 恵介; 平野 美紀; 水留 正流; 安田 拓人; 丸山 雅夫; 小西 聖子; 橋爪 幸代; 吉中 信人
     
    医療観察法は、触法精神障害者に対する処遇の全体を解決したものではない。たとえば、知的障害、発達障害、認知症等に罹患し、重大な他害行為を行った者については、同法の処遇の対象からは除外され、刑事施設で処遇が行われており、彼らの社会復帰のための適切な処遇が行われているとはいえない。これに対し、諸外国では、このような者に対して、刑事司法、精神科医療、障害者福祉の3者の連携よる処遇を行っているところがある。そこで、本研究は、このような諸外国における処遇を参考にして、わが国おける処遇モデル案の作成について検討を行ったが、その1つとして、オランダの処遇モデルが参考になるとの結論に至った。
  • オランダにおける末期医療をめぐる刑事法的諸問題
    科研費:基盤研究C
    研究期間 : 2013年04月 -2016年03月 
    代表者 : 平野 美紀
  • 触法行為を行った知的障害者への刑事司法における支援
    科研費:挑戦的萌芽的研究
    研究期間 : 2009年04月 -2012年03月 
    代表者 : 平野 美紀
  • 末期医療における刑事法的介入:こどもの場合における判断基準
    香川大学学術振興財団:
    研究期間 : 2007年04月 -2008年03月 
    代表者 : 平野 美紀

委員歴

  • 2024年04月 - 現在   香川県介護保険審査会   公益委員
  • 2024年04月 - 現在   厚生労働省 社会保障審議会   審議会委員
  • 2022年03月 - 現在   日本医理工連携 特定認定再生医療等委員会   委員
  • 2018年09月 - 現在   香川県   再犯防止推進連絡協議会 委員
  • 2018年06月 - 現在   日本司法精神医学会   評議員
  • 2018年04月 - 現在   徳島大学病院   臨床研究審査委員会 委員
  • 2017年12月 - 現在   法と精神医療学会   理事
  • 2017年04月 - 現在   国家公務員共済組合連合会 KKR高松病院   治験審査委員会委員
  • 2014年10月 - 現在   法務省高松保護観察所   高松保護司選考会委員
  • 2014年07月 - 現在   香川県   後期高齢者医療審査会委員
  • 2014年02月 - 現在   公益社団法人 かがわ被害者支援センター   理事
  • 2013年04月 - 現在   公益財団法人 香川いのちのリレー財団   評議員
  • 2013年01月 - 現在   香川県地域生活定着支援センター   運営推進連絡協議会 推進員
  • 2007年05月 - 現在   香川大学医学部付属病院   治験審査委員会 委員
  • 2007年03月 - 現在   独立行政法人国立病院機構 高松医療センター   倫理委員会/受託研究審査委員会 委員
  • 2006年06月 - 現在   香川県   精神医療審査会 委員
  • 2023年06月 - 2024年03月   厚生労働省 社会・援護局   社会保障審議会(医療観察法部会)専門委員
  • 2015年11月 - 2023年11月   香川県教育委員会   教育委員
  • 2013年10月 - 2022年09月   香川県   国民健康保険審査会 委員
  • 2017年04月 - 2021年03月   高松地方裁判所   裁判所委員会委員
  • 2008年04月 - 2020年03月   法務省高松保護観察所   心神喪失者医療観察制度運営連絡協議会委員
  • 2011年04月 - 2017年03月   香川県立保健医療大学   研究等倫理審査委員会委員
  • 2007年04月 - 2016年03月   香川県介護保険審査会   委員
  • 2011年04月 - 2015年10月   香川県医療審議会   審議会委員
  • 2008年08月 - 2015年10月   香川県社会福祉審議会   審議会委員

担当経験のある科目

  • 医事法慶應義塾大学 通信課程
  • 医事刑法岡山大学法務研究科
  • 医療と法香川大学 医学部
  • 刑事政策法務省矯正研修所高松支所
  • 関係法規四国医療福祉専門学校
  • 刑法各論香川大学法学部
  • 刑法総論香川大学法学部
  • 生命倫理と法高知県立大学
  • 精神医療と法香川大学法務研究科
  • 生命倫理と法岡山大学法務研究科
  • 刑法法務省矯正研修所高松支所
  • 刑事政策香川大学法務研究科
  • 医事法香川大学法務研究科
  • 非常勤講師(人権と法)香川看護専門学校
  • 刑法四国学院大学

社会貢献活動

  • 四国再犯防止シンポジウム「依存について考える」
    期間 : 2019年12月04日
    役割 : 出演
    種別 : セミナー・ワークショップ
    主催者・発行元 : 高松高等検察庁
    イベント・番組・新聞雑誌名 : 四国再犯防止シンポジウム
  • 忘れていませんか、子どもへの支援
    期間 : 2019年11月25日
    役割 : 出演
    種別 : セミナー・ワークショップ
    主催者・発行元 : かがわ被害者支援センター
    イベント・番組・新聞雑誌名 : 被害者支援シンポジウム2019
  • 四国再犯防止シンポジウム「就労支援と福祉支援の現状と問題等について」
    期間 : 2018年12月11日
    役割 : 出演
    主催者・発行元 : 高松高等検察庁
    イベント・番組・新聞雑誌名 : 四国再犯防止シンポジウム
  • 四国再犯防止シンポジウム「再犯防止対策の推進」
    期間 : 2017年12月06日
    役割 : 出演
    種別 : セミナー・ワークショップ
    主催者・発行元 : 高松高等検察庁
  • 期間 : 2016年11月24日
    役割 : 出演
    主催者・発行元 : 高松高等検察庁
  • 香川県教員免許状更新講習
    期間 : 2014年09月
    主催者・発行元 : 香川大学
     講師, 香川県教員免許状更新講習(2014年9月6日)

学術貢献活動

  • 子ども虐待防止学会
    期間 : 2024年04月 - 現在
    役割 : 査読
    種別 : 大会・シンポジウム等
    主催者・責任者 : 一般社団法人 子ども虐待防止学会

その他のリンク

researchmap



Copyright © MEDIA FUSION Co.,Ltd. All rights reserved.