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杉田貴瑞 (スギタ タカヨシ)

        
    教育学部 学校教育教員養成課程 
  • 准教授
Last Updated :2025/04/24

研究者情報

学位

  • 博士(文学)(2020年07月 早稲田大学)

科研費研究者番号

  • 00844143

J-Global ID

研究キーワード

  • チャールズ・ディケンズ   ヴィクトリア朝文学   

研究分野

  • 人文・社会 / 英文学、英語圏文学 / ヴィクトリア朝文学

経歴

  • 2021年04月 - 現在  香川大学教育学部講師
  • 2020年04月 - 2021年03月  日本大学経済学部非常勤講師
  • 2020年04月 - 2021年03月  東洋学園大学非常勤講師
  • 2019年04月 - 2021年03月  早稲田大学文学学術院助手
  • 2018年09月 - 2019年03月  東洋大学ライフデザイン学部非常勤講師
  • 2017年04月 - 2019年03月  日本体育大学非常勤講師
  • 2016年04月 - 2019年03月  駒沢女子大学非常勤講師

学歴

  • 2013年04月 - 2019年09月   早稲田大学   文学研究科   博士課程(英文学コース)
  • 2009年04月 - 2012年03月   早稲田大学   文学研究科   修士課程(英文学コース)
  • 2005年04月 - 2009年03月   早稲田大学   第一文学部   英文学専修

所属学協会

  • 日本英語表現学会   ディケンズ・フェロウシップ日本支部   早稲田英文学会   日本英文学会   

研究活動情報

論文

  • 沈黙する老人――『骨董屋』におけるトレント老人の暴力
    杉田貴瑞
    『英語表現研究』 35 15 - 28 2018年06月 [査読有り]
  • 『大いなる遺産』における欲望
    杉田貴瑞
    ディケンズ・フェロウシップ日本支部『年報』 39 31 - 42 2016年11月 [査読有り]
  • ディケンズとロンドン 『ボズのスケッチ集』と『オリヴァー・トゥイスト』におけるロンドン表象
    杉田貴瑞
    早稲田大学英文学会・『英文学』 102 1 - 12 2016年03月 [査読有り]
  • フェイギンとクイルプ:ディケンズ初期作品における悪役の一考察
    杉田貴瑞
    早稲田大学文学研究科紀要第60輯第2分冊 57 - 66 2015年02月 [査読有り]

講演・口頭発表等

  • 『デイヴィッド・コパーフィールド』における告白と身体表現
    杉田貴瑞
    日本英文学会第 93 回大会 2021年06月
  • 『ドンビー父子商会』における喜劇的人物の役割
    杉田貴瑞
    ディケンズ・フェロウシップ日本支部春季大会 2018年06月
  • 沈黙する老人 『骨董屋』におけるトレント老人の役割
    杉田貴瑞
    第46回日本英語表現学会全国大会 2017年06月
  • ディケンズ風景描写への情熱 『オリヴァー・トゥイスト』におけるロンドン描写
    杉田貴瑞
    ディケンズ・フェロウシップ日本支部春季大会 2015年06月

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 明治・大正期におけるディケンズ受容
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 若手研究
    研究期間 : 2021年04月 -2024年03月 
    代表者 : 杉田 貴瑞
     
    当該年度は、研究計画に従って、坪内逍遥や夏目漱石などの明治期の日本近代作家たちによるディケンズへの言及を調査した。『小説神髄』においてディケンズの作品を取り上げるだけでなく、日記の中でも言及するなど、逍遥はディケンズという作家の力量、とりわけ彼の描く人物たちや描写の力を肯定的に評価していた。一方で、漱石はディケンズ作品における人物造形を認めつつも、あまりに多くの作中人物が雑多に登場するあり方や、作品構成の統一感の欠如に対して不満を持っていた。つまり、逍遥と漱石のいずれもが人物造形を認めつつも、その評価は対照的であったということになる。 一方で、これらふたりの評価に関して、明治期の翻訳・翻案全体における問題意識からすると、重要な視点がひとつ抜け落ちている。それは、語りにおける人称の問題である。明治期以前には、人称という概念が希薄であり、代名詞がふんだんに盛り込まれる外国文学の翻訳・翻案においてひとつの壁でもあった。ディケンズの作品もほとんどが三人称で書かれており、訳者、とりわけ明治の訳者たちはこの壁に挑まなければならなかった。実際初期の翻訳作品においては、一人称と三人称が混ざったような混乱した語りが見られ、その困難が明らかになっている。 この問題を解決するためにも、翻訳・翻案の起点となるディケンズ作品の語りに注目して、学会発表を行った。扱った作品は『デイヴィッド・コパーフィールド』であり、ディケンズのなかでも珍しい一人称の語りを採用している。この発表においては、自身の過去を振り返り、その教訓を得ようとするはずの自伝的語りであるにも拘らず、過去の自身にアイロニカルな眼を向けることが出来ずにいる主人公の特異性を明らかにした。ディケンズ作品の語りの問題を精査することで、翻訳作品における人称の問題にもつなげる基礎を固められた。

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