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伊藤日加瑠 (イトウ ヒカル)

        
    医学部 医学科 
  • 准教授
Last Updated :2025/04/24

研究者情報

学位

  • 博士(医学)(東京医科歯科大学)

科研費研究者番号

  • 50587392

J-Global ID

研究キーワード

  • 神経科学   発達障害   精神疾患   神経変性疾患   実験動物学   発生生物学   

研究分野

  • ライフサイエンス / 実験動物学
  • ライフサイエンス / 病態神経科学
  • ライフサイエンス / 神経形態学

経歴

  • 2021年04月 - 現在  香川大学総合生命科学(医学部) 動物実験施設准教授
  • 2019年01月 - 2021年03月  東京医科歯科大学統合研究機構 実験動物センター助教
  • 2015年12月 - 2018年12月  広島大学医歯薬保健学研究科、神経生物学助教
  • 2014年03月 - 2015年11月  University of MinnesotaStem Cell Institute, Dept. of NeurologyPostdoctoral associate
  • 2013年04月 - 2014年03月  Washington State UniversityIntegrative Physiology and NeuroscienceVisiting postdoctoral associate
  • 2010年04月 - 2013年03月  東京医科歯科大学難治疾患研究所神経病理学分野Medical Research Institute特任助教
  • 2006年04月 - 2010年03月  東京医科歯科大学神経病理学分野大学院(博士課程)

学歴

  • 2006年04月 - 2010年03月   東京医科歯科大学   大学院医歯学総合研究科

所属学協会

  • 日本実験動物学会   日本神経科学学会   

研究活動情報

論文

MISC

  • ポリグルタミン蛋白質と神経変性疾患
    伊藤 日加瑠; 岡澤 均 生体の科学 63 (4) 339 -344 2012年07月
  • Takuya Tamura; Masaki Sone; Sam Barclay; Hikaru Ito; Hiroki Shiwaku; Kazuhiko Tagawa; Hitoshi Okazawa NEUROSCIENCE RESEARCH 71 E193 -E193 2011年
  • Yasushi Enokido; Takuya Tamura; Hikaru Ito; Akihiko Komuro; Hiroki Shiwaku; Erich E. Wanker; Hitoshi Okazawa NEUROSCIENCE RESEARCH 68 E94 -E94 2010年

受賞

  • 2015年 東京医科歯科大学難治疾患研究所 最優秀論文賞
     
    受賞者: 伊藤日加瑠;塩飽裕紀;岡澤均
  • 2013年 東京医科歯科大学脳機能統合機能研究センター 優秀発表賞
     
    受賞者: 伊藤日加瑠
  • 2013年 東京医科歯科大学難治疾患研究所 優秀発表賞
     
    受賞者: 伊藤日加瑠
  • 2010年 東京医科歯科大学難治疾患研究所 優秀論文賞
  • 2010年 包括脳ネットワーク・夏のワークショップ(神経科学学会) 若手優秀発表賞

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 母体環境と分娩発来システムの in vivo 解析と横断的検討
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2021年04月 -2024年03月 
    代表者 : 金井 正美; 伊藤 日加瑠
     
    我が国の生植補助医療 (ART) の実績は世界一で、2018年にARTにより誕生した子供は5万7000人で15人に一人である。一方、体外受精技術の向上に相反して、優良な受精胚を母体へ戻しても出産まで至る確率は30%にも満たず、母体の妊娠環境については未解明なままである。我々がオリジナルで単離した遺伝子Nrk KOマウスは分娩遅延の表現系を呈する。即ち、Nrkそのものが分娩誘導因子である可能性が高い。そこで、Nrk KOの表現系を手掛かりに、正常な妊娠から分娩発来への切り替え機構を解明する。マウスとヒト胎盤のNRK機能を比較することで、妊娠から分娩へのスイッチング因子を検索し、母体環境に焦点を当てた研究を展開する。具体的には、Nrk下位に位置する分娩発来因子の同定と実際の胎盤における定量化を目標に、候補因子の抑制剤を投与することでNrk欠損個体を治療する。最終的には、ヒトとの共通点を見出すことで、治療介入実験による早産の回避を目標とする。
  • 雌マウスを用いた新たなうつ病モデルの開発と病態解析
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2021年04月 -2024年03月 
    代表者 : 伊藤 日加瑠
     
    近年、うつ病患者の増加が社会問題となっているが、現在の主なうつ病治療薬であるSelective serotonin reuptake inhibitors (SSRI)では、投薬期間として2~4週間も必要であり、しかも、効果のない症例が半数以上にも及ぶ。そこで、新たな抗うつ薬の開発が急務となっているが、その病態メカニズムの解析は未だ十分ではない。 その理由の一つとして、ヒトでのうつ病罹患率は男性より女性の方が2倍程度高いが、雌を用いたうつ病モデル動物は最適なものが確立されていないことが挙げられる。そこで、本研究課題において、雌マウスを用いた新たなうつ病モデルを開発し、その病態メカニズムを解析する。 研究代表者らは、現在までに、雄の慢性社会的敗北ストレス負荷うつ病モデルマウスを用いた実験により、新たなうつ病の病態機序とその病態に寄与する鍵分子Proprotein convertase subtilisin/kexin type5 (Pcsk5) を見出した(Ito et al., Neuropsychopharmacology, 2021)。これらの病態において性差が存在するのか検証する際にも最適な雌のうつ病モデルの開発が必須となる。 研究代表者らは準備期間ならびに2021年度に、新たな雌のうつ病モデル作製方法を検証しており、その結果として、効果的にうつ病様症状を示すモデル雌マウスを作製する方法を確立しつつある。引き続き実験数(N数)を増やすことにより、より確かな方法を確立していく。また、得られたモデル雌マウスの脳組織を用いた病態解析も順次進めていく。
  • 小頭症および大頭症の病態メカニズムの解明と治療法の探索
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2018年04月 -2021年03月 
    代表者 : 伊藤 日加瑠
     
    小児の2%にも及ぶ神経発達障害は、現代社会において多くの問題を引き起こしている。神経発達障害には、小頭症や大頭症のほか、知的障害や注意欠陥多動性障害、自閉症などの様々な症状がみられ、多くの患者で複数の症状が混在してみられる。これまでの研究によって、神経発達障害の症状のうち、知的障害や自閉症などに対する研究成果は多数報告され、治療法の確立へ向けて進展している。しかし、小頭症や大頭症など脳の大きさに異常をきたす症状への治療法は全く無く、その病態も未解明な部分が多い。 神経発達障害の原因遺伝子として、現在までに多くの遺伝子が同定されているが、そのうちの一つとしてKdm5c / Jarid1c が知られている。Kdm5c 遺伝子変異によって知的障害を伴う脳の大きさの異常が引き起こされるが、興味深いことに小頭症と大頭症の両方の患者が報告されている。そこで、Kdm5c 遺伝子変異による脳の大きさの異常を分子レベル、細胞レベル、個体(マウス)レベルで解析し、その病態メカニズムを解明することを目的として、本研究課題を実施している。 これまでに、私たちの研究グループは新たにKdm5cノックアウトマウス(エクソン11欠損マウス)を作出し、様々な行動解析等を行った。その結果として、Kdm5cノックアウトマウス(エクソン11欠損マウス)は知的障害、過剰な攻撃行動、運動学習障害や小頭症を呈することが明らかとなった。さらに、そのマウスの脳組織を用いたRNA-seqも実施し解析を行ったところ、小頭症を呈するKdm5cノックアウトマウス(エクソン11欠損マウス)の脳では、神経細胞の分化に関与する遺伝子群の発現増加がみられることがわかった。また、神経幹細胞の増殖や分化を調節している新たなKdm5c結合蛋白質も同定した。
  • Blastocyst complementation法を用いた骨格筋幹細胞の産生
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 研究活動スタート支援
    研究期間 : 2016年08月 -2018年03月 
    代表者 : 伊藤 日加瑠; 朝倉 淳; 朝倉 よう子
     
    未だiPS細胞から骨格筋幹細胞(筋衛星細胞)への効率の良い分化誘導法が確立されていない。そこで、iPS細胞から骨格筋幹細胞への新たな分化誘導法としてBlastocyst complementation法を用いた手法を確立し、骨格筋幹細胞による細胞移植治療の開発を目指している。その結果として、骨格筋欠損マウスの胚盤胞胚にGFP発現iPS細胞を注入したところ、GFPを発現するiPS細胞由来の骨格筋を持つキメラマウスが得られた。また、そのキメラマウスから骨格筋幹細胞を抽出し、筋ジストロフィーモデルマウスに移植したところ、正常な dystrophin 蛋白質が発現していることを確認した。
  • 新規病態関連分子をターゲットとしたポリグルタミン病の治療効果
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 若手研究(B)
    研究期間 : 2011年 -2013年 
    代表者 : 伊藤 日加瑠
     
    ポリグルタミン病病態において機能低下が強く疑われる分子Ku70、HMGB1、YAPdeltaCに着眼した新たな治療法の開発を試みることを目的として、ハンチントン病モデルマウスまたは脊髄小脳変性症1型モデルマウスをKu70あるいはHMGB1、YAPdeltaCトランスジェニックマウスと交配し、治療効果の有無を検討した。 その結果として、いくつかの組み合わせで治療効果が認められたが、脊髄小脳変性症1型モデルマウスにHMGB1を過剰発現した際に、非常に有意な運動機能の改善と生存期間の延長、さらには小脳の病理形態学的な改善が観られ、3つの候補遺伝子のうち最も優れた治療効果を認めた。 また、最も優れた治療効果が得られたこのマウスを用いて、その分子メカニズムの解析を行い、いくつかの新たな知見を得ている。同時に、発症初期である5週齢の脊髄小脳変性症1型モデルマウスにAAVウイルスベクターを用いてHMGB1を過剰発現した際にも、有意な運動機能の改善と小脳の病理形態学的な改善を認めた。 これらの結果はポリグルタミン病に対する新たな治療法開発への可能性を示唆している。

委員歴

  • 2024年04月 - 現在   日本実験動物学会   動物実験に関する外部検証事業 専門員
  • 2022年 - 現在   国立大学法人動物実験施設協議会   教育研修委員会委員

担当経験のある科目

  • 大学入門ゼミ香川大学
  • 生物学香川大学
  • 脳神経医学(神経解剖学)広島大学
  • 人体構造学(組織学、脳実習)広島大学
  • 細胞科学広島大学

その他のリンク

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